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2022.05.03

〈山﨑編集長☆発〉桜前線通過中 終着地の釧根のサクラを楽しもう

山﨑真理子
山﨑真理子

 北大水産学部時代に1年間、練習船に乗って遠洋航海に出ていた船乗り。北海道新聞社に入社後は、社会部の警察担当を振り出しに、網走、帯広、釧路など道内各地で勤務。東京勤務時代は政権交代時の民主党の番記者として、鳩山政権誕生を取材した。2022年4月にTripEat北海道を立ち上げ、初代編集長に就任、23年5月から千歳支局長。

 今年の北海道は、4月21日に渡島管内松前町と函館市で桜の開花宣言が出されたのを皮切りに、帯広、札幌、室蘭、旭川、網走と、例年より1週間ほど早くお花見シーズンを迎えています。

道内の桜の名所

松前公園

松前公園のサクラ
美し桜が楽しめる松前公園

 松前町には約250種、約1万本の桜があり、うち8000本以上が集まる松前公園では「松前さくらまつり」が5月8日まで開かれています。園内を片側通行とし、検温や消毒など新型コロナウイルス対策をした上で、期間中は客席数を縮小してアルコールや飲食の販売が行われています。

二十間道路桜並木

新ひだか町の二十間道路桜並木
日高管内新ひだか町の「二十間道路桜並木」

 「二十間道路桜並木」がある日高管内新ひだか町では、「しずない桜まつり」が5月5日まで開催中です。二十間道路にあるイベント広場では、地元のお土産などが販売されています。

函館・五稜郭公園&札幌・円山公園

 約1600本の桜が植えられている函館市の五稜郭公園や、札幌・円山公園は、少しずつ散り始めているようですが、ハラハラと散りゆく桜もまた風情があります。

函館市の五稜郭公園のサクラ
函館市の五稜郭公園
札幌市の丸山公園のサクラ
札幌市の円山公園

桜前線の終着地 釧路、根室の桜

 桜前線の最後の終着地となる釧路、根室管内にも春の足音が近づいているようで、今年はゴールデンウイーク中に開花を迎えそうです。春を待つ釧根地区の桜の名所を北海道新聞カメラマンの加藤哲朗、小松巧両氏の写真でご紹介します。

市民を和ませる並木道/釧路・柳町公園

釧路・柳町公園のサクラ並木
遊歩道の上をトンネルのように枝が多う覆う並木道(加藤哲朗撮影)

 柳町公園(釧路市)には、約1800本の桜が全長2・4キロにわたって植えられています。エゾヤマザクラやチシマザクラが先に咲き始め、遅咲きの八重桜「クシロヤエ」が赤みのあるピンク色の花を開きます。遊歩道の上をトンネルのように枝が覆った並木道も奇麗です。

親木は国後から移植/根室市松本町・清隆寺

根室市松本町・清隆寺のチシマザクラ
毎年、美しい花を咲かせるチシマザクラ(加藤哲朗撮影)

 清隆寺(根室市松本町)のチシマザクラの親木は、150年以上前の1869年(明治2年)、北方領土・国後島から根室へ持ち込まれ、1903年に寄贈されたもので、道が指定する記念保護樹木にもなっています。この親木から多くの苗木が生み出され、道内各地に植樹されています。

宵闇の桜に届く潮騒/羅臼・誠諦(じょうたい)寺

羅臼・誠諦(じょうたい)寺のエゾヤマザクラ
ライトアップされ宵闇に美しい姿を浮かび上がらせるエゾヤマザクラ(加藤哲朗撮影)

 1893年(明治26年)開寺の誠諦寺(羅臼町本町)のエゾヤマザクラは、寺が開かれた当時、僧侶が近くの山から境内に移したのが始まりだそうです。参拝者を出迎える20本ほどの桜は、2000年春から毎年ライトアップされていて、今年も「サクラが咲いている間はライトアップする予定」(誠諦寺)です。

斜面を染めるピンク/厚岸・子野日公園

厚岸・子野日公園のサクラ
桜の向こうに厚岸湖がのぞく

 厚岸湖を望む山の斜面にある子野日(ねのひ)公園(厚岸町奔渡)は、桜の時期、山肌がピンク色に染まります。12万平方メートルの園内に植えられた桜は、約30種、計1200本。エゾヤマザクラやチシマザクラ、八重咲きの南殿(なでん)、普賢象(ふげんぞう)など、開花時期がそれぞれ異なるため、長期間、花を楽しむことができます。

厚岸・子野日公園にあるサクラ普賢象(ふげんぞう)
絢爛(けんらん)豪華に咲き誇る普賢象(共に加藤哲朗撮影)

河川敷に描く桜の帯/標津サーモンパーク

標津サーモンパークのサクラ
河川敷を彩るピンクの桜の帯(小型無人機で加藤哲朗撮影)

 標津サーモンパーク(標津町)下流にある「標津川桜つづみ」には、約500本の桜がピンクの帯をつくります=写真、小型無人機で撮影=。堤防建設の際、「桜づつみモデル事業」として河川敷に桜が植樹されました。標津川右岸の標津サーモン科学館(写真奥)から、下流側へ約1キロ延びる遊歩道沿いに植えられたエゾヤマザクラやクシロヤエザクラなどが咲き競います。

合格招くシンボル/弟子屈・牧草地にある「合格の木」

弟子屈・牧草地にある「合格の木」と呼ばれるエゾヤマザクラ
西日を受け、こぼれんばかりの花を輝かせるエゾヤマザクラ(小松巧撮影)

 厳しい冬を耐え抜いて、春に満開の花を咲かせる-。弟子屈町奥春別の広大な牧草地にある「合格の木」と呼ばれるエゾヤマザクラの大木です。樹高10・5メートル。推定樹齢150年以上。2008年に、菓子製造販売大手カルビー(東京)が、受験生応援企画の一環で、キャンペーンシンボルに選び、ポテトチップスの包装やポスターに使ったことから、一躍人気になりました。牧草地への立ち入りはできないので、周囲の道路脇から楽しんでください。

歴史伝える100年の雄姿/別海町・野付小の桜 

別海町・野付小のチシマザクラ
校庭にどっしりと根を張り、桜の花を広げるチシマザクラ(加藤哲朗撮影)

 別海町立野付小(尾岱沼潮見町)の校庭にある、町指定文化財のチシマザクラです。樹高6・5メートル、最大幅16・5メートル、柵を巡らせた周囲は約50メートルにもおよびます。明治期、野付半島先端部から3人の小学生が舟を使って、この地に桜の木を運んだと伝えられ、100年以上経た今も、冬の酷寒、海から吹き付ける風に耐え、雄姿を見せています。

夜明け前 浮かぶ一本桜/鶴居村

鶴居村の牧草地に立つ一本桜
夜明け前、美しく静かに牧草地に佇む一本桜(小松巧撮影)

 夜のかなたへと消えてゆく星たちを背に、鶴居村の牧草地に立つ一本桜と雌阿寒岳が浮かび上がっています。5月中旬の未明、デジタルカメラで10分間露光して撮影したそうです。鶴居村や周辺の牧草地には、他にも多くの一本桜があるそうです。撮影した小松カメラマンは「牧草地は立ち入り禁止なので、農家さんに迷惑をかけないようにしながら、いろいろと巡ってみてください」と言っていました。

(おわり)

山﨑真理子
山﨑真理子

 北大水産学部時代に1年間、練習船に乗って遠洋航海に出ていた船乗り。北海道新聞社に入社後は、社会部の警察担当を振り出しに、網走、帯広、釧路など道内各地で勤務。東京勤務時代は政権交代時の民主党の番記者として、鳩山政権誕生を取材した。2022年4月にTripEat北海道を立ち上げ、初代編集長に就任、23年5月から千歳支局長。

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