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2022.11.20

From北海道新聞

身近な魚 サケに情熱を注ぐ専門店

北海道新聞記事
北海道新聞記事

 「鮭(さけ)」の漢字のつくり「圭」を分解すると「十一十一」になる ことから、11月11日は「サケの日」です。サケは北海道の歴史や食文化ともつながりが深く、食卓には欠かせない魚。近年、秋サケの漁獲数が減少気味でしたが、今年は回復傾向のよう。ここ数年、道内各地でサケ・マスの養殖が盛んになるなど、新たな動きも生まれています。そんなサケ・マスに情熱を注ぐ専門店を紹介します。(ライター・林由紀子)

沖で取れた天然サケを販売 鮭蔵<中央区>

鮭蔵のマネジャーの中村浩平さんと洗練された雰囲気の店内に並ぶ商品
マネジャーの中村浩平さん。洗練された雰囲気の店内に商品が並ぶ

 中央卸売市場に隣接するさっぽろ朝市内で、8月に開業した天然サケ・マス専門店。ロシアのカムチャツカ半島沖で取れるベニザケとシロザケを中心に、販売しています。 統括マネジャーの中村浩平さん(30)は「回遊中の若いサケは身が厚く、脂のりもいい。その時季においしい天然物を仕入れるのがこだわりです」と説明します。

鮭蔵の商品「刺身の紅鮭」
「刺身の紅鮭」(1280円)
鮭蔵の商品「氷蔵藁製法の紅鮭・白鮭切身セット」
「氷蔵藁製法の紅鮭・白鮭切身セット」(3500円)

 鮭蔵では水産卸加工販売会社「タカヒロ」(中央区) の協力のもと、塩とわらを使って低温熟成させる「氷蔵藁(ひぞうわら)製法」と、やわらかな食感に仕上げる「ふっくら 製法」の2通りでサケを加工。一度に大量に仕入れることで低価格を実現し、いずれも一切れ200円からと手頃な値段で提供しています。

 先月、独自の熟成方法で作る「刺身の紅鮭」を発売。余分な水分を取り除き、うまみを凝縮させた自信作です。また贈答品もそろえ、「北海道でサケを贈ろうと考えた時、真っ先に思い浮かべてもらえるような商品を展開していきます」と意気込みます。

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 札幌市中央区北12西20、電話011・727・2727、午前6時半~11時、水・日曜休み

道産サケの味わい 豊富に提案 鮭の丸亀<中央区>

「鮭の丸亀」店内で商品の「蔵造り塩引鮭」の一本姿切身を手にする3代目社長の若月裕之さん
「地元のサケをおいしく食べて」と3代目社長の若月裕之さん。手に持つのは「蔵造り塩引鮭」の一本姿切身(9720円~)

 天然サケの商品を加工販売する創業87年の老舗。市内と新千歳空港に計3店舗を構え、主に道産シロザケ (秋サケやトキシラズ)を扱います。3代目社長の若月裕之さん(50)は例年、漁の解禁に合わせて産地へ足を運び、身や皮の色を見て成熟度を判断し、これはと思う雄ザケを仕入れるそうです。

鮭の丸亀の商品「さしみ鮭時不知(ときしらず)さく造り」
「さしみ鮭時不知(ときしらず)さく造り」(1本2916円)。脂がのって、ほんのり塩味
「鮭の丸亀」店舗前でキッチンカー営業している「鮭まぶしおむすび亀太郎」
「鮭まぶしおむすび亀太郎」は店舗前のキッチンカーで営業

 看板商品は、生でも食べられる極薄の塩ザケ「さしみ鮭」。創業社長の鵜沼(うぬま)亀太郎さんが商品化して以来、全国にファンを持ちます。一方で「風土食を守ることも使命」との考えから、「塩引(しおびき)」 や「山漬(やまづけ)」といった昔ながらの製法で熟成させる、塩気の強いサケも販売。「道産サケのさまざまな食べ方を楽しんでほしい」と話します。

 今年6月には本店敷地内にテイクアウトのおにぎり専門店「鮭まぶしおむすび亀太郎」をオープン。 ほぐした秋サケを混ぜた道産米に、さらに秋サケや筋子などの具材を入れて握ったおむすび、11、12種類(220円~) を提供し、若い客層からも好評です。

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 札幌市中央区北1西27、電話011・611・8331、午前10 時(12月30日までは9時)~午後7時、1月1~4日休み。「鮭まぶしおむすび亀太郎」は午前9時半~午後3時半、火曜休み (祝日除く、不定休あり)

新鮮な2種のサーモンを使用 北海道サーモン専門店 サケカムイ<南区>

「サケカムイ」の店内で、提供している「蝦夷サーモン丼」(左)と「北海生とろサーモン丼」(右)を手にして紹介する代表の宇治康博さん
「蝦夷サーモン丼」(左、1690円)と「北海生とろサーモン丼」(1390円)を紹介する代表の宇治康博さん

 国内では生食できる養殖サケ・マスを「サーモン」と呼ぶのが一般的です。「札幌でサー モン丼を食べるなら、うちしかない!」と熱くPRするのは、代表の宇治康博さん(35)。澄川で営む居酒屋「海さくら」内で今年2月、テイクアウトのサーモン丼専門店を開業しました。

 イチ押しは、あっさりとしたうまみの道産養殖マスを使った「蝦夷(えぞ)サーモン丼」。程よい脂のりの歯応えある身質が特長です。

 濃厚な脂のノルウェー産サーモンは、丁寧な下処理を施して「北海生とろサーモン丼」の名で提供。そのほか、あぶったり、ごま油やニンニクで調味したものをのせた丼など、バラエティー豊富なメニューから選べます。

 料理宅配サービス 「ウーバーイーツ」での注文のほか、電話注文で店舗でのテイクアウトも可能です。

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 札幌市南区澄川4の2、第5エイトビル1階、電話011・816・7736、午後5時半~11時(日曜のみ午後2~9時)、年末年始休み

うまみ凝縮 サケづくし 札幌鮭ラーメン 麺匠赤松<清田区>

「麺匠赤松」の一番人気のラーメン「和こく鮭だし醤油」
「和こく鮭だし醤油」(850円)

 独学でラーメン作りに励んでいた代表の赤松俊宏さん(65)が、 脱サラして2010年にオープン。「北海道ならではの素材を」と目を付けたのが、サケでした。

常連客から「おやびん」と親しまれる「麺匠赤松」代表の赤松俊宏さん
常連客から「おやびん」と親しまれる代表の赤松俊宏さん

 一番人気は「和こく鮭だし醤油(しょうゆ)」。スープは鶏がらをベースに標津産の鮭節やえりも産の昆布などを加えてじっくりと煮込み、鮭節でとっただしを配合したしょうゆだれと合わせています。 中太麺には道産小麦を使用。チャーシューやネギと共に、ラー油などで味付けした自家製サケフレークをのせ、レモンを添えています。まずはそのまま、 次にサケフレークをスープに混ぜて、最後はレモンを絞って味の変化を楽しむのが、お勧めの食べ方。サケの風味が生きたまろやかな味わいの一杯です。

 「食べる前に『サケチャージしよう!』と言ってから、ラーメンを味わうお客さまも多いんですよ」と笑顔で話します。

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 札幌市清田区美しが丘2の2、サンメイプル美しが丘Ⅱ1 階、電話011・881・7373、 午前11時半~午後2時45分、月・火曜休み(祝日除く)。

(北海道新聞地域情報版「さっぽろ10区」2022年11月11日掲載)

〈これが旬!〉逆風の秋サケ漁 好転へ斜里一丸*環境変化に強い「野生魚」育成
北海道新聞記事
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