【福島】一般社団法人「福島町まちづくり工房」(平野松寿代表理事)は町特産のマコンブを活用したアウトドア向けの調味料「ナマラスパイス」を開発した。12月1日から販売する。主にバーベキューなどでの活用を期待しており、平野代表は「コンブを使ったアウトドアスパイスは珍しいのでは。新しい切り口で福島のコンブをPRしたい」と話している。
同工房はこれまでに新型コロナウイルスの影響で落ち込んでいるコンブの新たな需要を喚起しようと、粉末状にしたマコンブを瓶詰めした「粉末だし」などを開発してきた。今回、人気が高まっているアウトドアでの需要を狙い、9月からバーベキューなどで利用できる新商品の開発に当たってきた。
同工房の職員が、主要なブランドのアウトドアスパイスを試食した上で何度も試作。コンブ本来のうまみに加えニンニクや11種類のハーブを使い、肉にも野菜にもこれ一つで対応できる万能調味料に仕上げた。塩分を抑え、うまみを重視した日本人好みの味付けにしたという。
商品名には、道外での販売も視野に、北海道弁の「なまら」を組み込んだ。70グラムで864円。まずは町内の道の駅「横綱の里ふくしま」(町福島)のほか、函館市内のセブン―イレブン函館五稜郭公園前店(市五稜郭町)とサウスシダードライブイン(市東山2)で扱い、道南各地に販路を広げる計画だ。
さらに来年以降は、カレー味など2種を追加する予定。町商工会青年部と協力してスパイスを使ったご当地メニューの開発も進める。平野代表理事は「アウトドア専門店やスーパーなど全国に売り込み、将来は福島でのキャンプのお供に使ってもらいたい」と意気込んでいる。(大庭イサク)
(北海道新聞2022年11月29日掲載)
ひやま漁協青年部奥尻支部が養殖*ホソメコンブ 濃縮だし開発*4種類*独特のうまみ 特産品に