スペイン料理パエリアの出来を競う「全国パエリア選手権」(日本パエリア協会など主催)で、札幌・ススキノのスペイン料理店「バル・エスパーニャ」が優勝した。同大会での優勝は4年ぶり3回目で、新型コロナ下での頂点に店の関係者の喜びもひとしおだ。
新型コロナの影響で3年ぶりの開催となった同選手権は、全国から6チームが参加し4月15~17日に東京・日比谷公園で行われた。期間中に会場内でパエリアを作り、日本パエリア協会幹部ら特別審査員の評価と一般来場者の投票の合計で順位を決めた。
バル・エスパーニャからは11人が参加し「北海道シーフードパエリア」を調理。積丹産の甘エビのペーストやアンコウ、道産のホタテをふんだんに使い魚介のうま味を凝縮した。道産米の上にムール貝や大ぶりの赤エビを載せて見た目も豪華に仕上げた。
バル・エスパーニャは2017年の第1回、18年の第2回で優勝し、調理技術の高さを評価された。ただ、20年2月以降はコロナの影響で店の売り上げが減少し離職者も相次いだ。残ったスタッフの士気に大きな影響があったという。
同店オーナーの小原章芳さん(55)は「スタッフのやりがい、やる気が大切だと思い大会に参加した。優勝できてほっとしている」と喜びをかみしめていた。(菊池圭祐)
(北海道新聞2022年5月11日掲載)