苫小牧市の食肉販売業「あおやま」(青山直樹社長)は、ハム・ソーセージ工場兼直売所の「苫小牧ハム」(市清水町2)を開設した。飲食店への精肉の卸しを軸とする同社が、加工肉の製造販売を手掛けるのは初めて。苫小牧産のブランド豚を主軸に、厚真産や伊達産も使った計約30種類の商品を取りそろえ、地元産の消費拡大を図っていく。
同社の事業多角化の一環。工場にはソーセージを製造するドイツ製の腸詰め機や、燻製(くんせい)を行う「スモークハウス」、瞬間冷凍機などを導入した。燻製はブナのチップを使っており「色付きが早く、乾燥時間を短くすることでジューシーに仕上げることができる」(同社)という。
11月26日に本格オープンしており、現在販売するのは、苫小牧産のブランド豚「樽前湧水豚」を使用したロースハムやベーコン(いずれも100グラム630円)のほか、厚真産鶏肉の鶏モモハム(同480円)、チキンウインナー(1パック450円)など。
高泉崇工場長(46)は、食肉販売業として日ごろからさまざまな肉を仕入れていることから、「その都度、加工に適した肉を使って商品を試作し、売り出していきたい。皮つきベーコンやラム肉のウインナーといった珍しい商品もそろえている」と強調する。商品数は時期によって変動する。
このほか、白老産和牛の加工も検討しており、ギフト用としても売り出していきたいという。製造した商品は今後、直売所のほか、市内の別の小売店や冷凍食品自販機でも扱う予定。
水曜定休。営業時間は午前11時~午後6時。(佐藤圭史)
(北海道新聞2022年12月6日掲載)