頑張った貴女に贈る『ご褒美女子旅』の第3弾・道東編。リポート全3回のうちの2回目は、釧路市阿寒町を「阿寒湖温泉地区」と「阿寒本町地区」に分けて、それぞれご紹介します。
目次
阿寒湖温泉地区を満喫する
食べるなら「郷土料理 奈辺久」
阿寒湖温泉に来たら絶対に立ち寄りたいのが「郷土料理 奈辺久(なべきゅう)」です。阿寒湖で獲れるワカサギの天ぷらと、幌加内産そば粉を臼挽きした手打ち蕎麦が絶品で、ワカサギ釣りに来た人もここでワカサギの天ぷらを食べていくとか。ランチのみの営業です。
嬉しいのが「ハーフサイズ」があることです。
だって、ワカサギも蕎麦も食べたいですよね?
編集長の山﨑がいつも食べるのは、〝阿寒湖を最も知る男〟の1人から教わった「わかさぎ天丼」(800円、ハーフ460円)と、「かしわそば」(860円、ハーフ480円)のハーフ&ハーフです。奈辺久さんも「一番のオススメです」と言っておりました。
阿寒湖のワカサギは、氷下漁が有名ですが、主流は9月から11月下旬の秋漁です。こちらのお店でもこの間に1年分を仕入れているそうです。
道内のワカサギは海水と淡水が入り交じる汽水湖で獲れることが多いですが、阿寒湖は完全淡水。「他のワカサギと違って川魚特有の臭みがない」と言います。
そんなワカサギを「淡泊な味を消さないように薄い衣で温度を下げることなく揚げる」のがうまさの秘訣。
大将の飯塚隆司さんが、父で初代の故・久三さんから受け継ぎ、さらに改良を重ねた特製ダレが絶妙のうまさで、ご飯も進みます。
もちろん単品料理の「わかさぎ天麩羅」(910円)もあります。豪快な量なので、みんなでシェアして食べてください。天つゆが付いてきますが、常連さんの間では「カレー塩が一番合う」と評判らしいので、ぜひ両方の味をお試しあれ。
1月から3月の氷下漁で大きいサイズが入荷した時は、「わかさぎの洗い」が出ることもあるそうです。
ここ数年は不漁で出せていないそうですが、夏にはヒメマスの刺し身もあったりします。ヒメマスは阿寒湖が原産なんですよ。
「ワカサギの天ぷらでビールを飲んで貰って、最後に軽くお蕎麦でも食べていってもらえれば」と飯塚さん。
お座敷で楽しく食事をしていた女性3人組に声をかけると「大将の笑顔と女将さんの接客が最高」「阿寒湖に来て、ここに来ない手はない」と口をそろえていました。
ちなみに、ずっと頑張ってきましたが、このところの材料の高騰で、年明けから50~60円値上げするとのことです。
郷土料理 奈辺久 |
▽住所/釧路市阿寒町阿寒湖温泉4丁目4-1 |
▽TEL/0154・67・2607 |
▽営業時間/11時~15時(LO14時30分) |
▽定休日/水曜 |
阿寒湖アイヌコタン
20店ほどの民芸店や飲食店が並ぶ阿寒湖アイヌコタンは、1954年に誕生しました。
温泉街一帯を所有していた前田一歩園財団の3代目園主、前田光子さんが、アイヌの人たちの生活を守るために、店や住まいのための土地を無償で提供したのが始まりです。
当時、温泉街やその周辺に住んでいたアイヌ民族の人や、各地から出稼ぎに来ていたアイヌ民族たちは、温泉街の土産物店の店先でクマ彫りをして、作品を店に卸して生計を立てていましたが、冬は観光客が来なくなり、厳しい生活をしていました。
無償提供されたコタンには、帯広や旭川などからも人々が集まり、今のようになったそうです。なので色々な地域のアイヌ文化が混ざり合い、独自の文化に進化させた地域と言えます。
阿寒湖アイヌシアター「イコㇿ」
阿寒湖アイヌコタンにある日本初のアイヌ文化専門屋内劇場として2012年に本格オープンしました。イコㇿはアイヌ語で「宝」の意味。円形ステージでは、アイヌの古式舞踊などを見ることができます。
阿寒湖アイヌコタン |
▽住所/釧路市阿寒町阿寒湖温泉4丁目7-19 |
▽TEL/0154・67・2727 |
▽HP/https://www.akanainu.jp/ |
阿寒アートギャラリー&アートギフトショップ
この春、新たに加わった写真ギャラリーと交流の場を兼ねた「阿寒アートギャラリー&アートギフトショップ」です。
1階はギャラリーとWi-Fi完備のカフェスペース、アートショップがあり無料。2階は自然ガイドを務める鶴居村在住の写真家、安藤誠さんの常設ギャラリーになっています(中学生以上500円、ドリンク付き)。
詳しくはこちらをご覧ください。
芸術の秋・阿寒アートギャラリーを訪ねて 大自然と野生動物の息づかいに触れる〈山﨑編集長☆発〉
阿寒湖まりも足湯「ウレ・カリㇷ゚」
今春オープンした新しい観光スポットです。Wi-Fi環境を備えているので、足湯をしながらパソコン操作もOKです。歩き疲れた足をほぐしたり、テイクアウトした食べ物や飲み物を片手に…なんて思い思いの過ごし方ができます。
阿寒本町地区を満喫する
阿寒湖畔から70キロ超ある釧路市街地に向かって40キロほど。ちょうど中間地点を超えたあたりの阿寒本町地区に観光施設が集まる「道の駅『阿寒丹頂の里』」があります。
広大な道の駅のエリア内には、日帰り入浴もできる温泉宿泊施設「赤いベレー」や、釧路湿原美術館、阿寒国際ツルセンターなど豊富な施設があります。赤いベレーの「レストラン鶴」では、釧路で水揚げされた魚介のほか、阿寒ポークや阿寒黒毛和牛なども味わうことができます。
▽道の駅「阿寒丹頂の里」 HP:https://www.akan.jp/
クレインズテラス
観光案内所や24時間対応のお手洗い、軽食喫茶、特産品販売があります。
軽食喫茶では釧路産スケソウダラをフライにした「フィッシュ&チップス」や、エゾシカ肉のハンバーガーなどを食べることができます。
クレインズテラス |
▽TEL/0154・66・2969 |
▽営業時間/10~4月:9時~17時、5~9月:9時~18時 |
▽定休日/無休 |
阿寒マルシェ
クレインズテラスの隣には、釧路の特産を揃えた「阿寒マルシェ」もあります。地元の肉や魚介類、季節の野菜など特産品を取りそろえています。
阿寒マルシェ |
▽TEL/0154・66・1222 |
▽営業時間/10時~17時 |
▽定休日/無休 |
阿寒国際ツルセンター グルス
国が釧路管内3カ所に設けるタンチョウの給餌場の1つです。
基本的に毎日午前8時30分に給餌しています。例年、飛来数が増える1月から2月にかけては、250羽以上のツルの優雅な舞いを見ることができます。
ちなみにツルセンターで今年6月、20年ぶりにヒナが生まれました。「ヒナタ」と名付けられ、見ることができます。
初の子育てに挑戦しているのは、オスの「アサヒ」とメスの「ソラ」です。アサヒは1990年に釧路市動物園で生まれ、人工飼育されたそうです。一方のソラは野生でしたが、なんとアサヒに一目ぼれして、ケージに飛び込み2010年にペアに! 14年からツルセンターで飼育されています。
ただ、これまでの産卵はいずれも無精卵で、残念ながらヒナがかえることはなかったそうです。そこで今回、別の場所で生まれた有精卵の1つをアサヒとソラに託したところ抱卵し、ヒナが誕生したんですよ。
阿寒国際ツルセンター グルス |
▽TEL/0154・66・4011 |
▽開館時間/9時~17時 |
▽休館日/無休 |
分館:タンチョウ観察センター(11月1日~3月31日開館) |
▽開館時間/8時30分~16時30分(11~1月は16時まで) |
▽休館日/期間中無休 |
釧路湿原美術館
釧路湿原をこよなく愛し、「湿原の画家」と呼ばれた佐々木栄松(えいしょう)さん(1913~2012年)の作品約600点を収蔵しています。
この美術館は、佐々木さんの作品の保存と活用を目的に発足したNPO法人佐々木栄松記念釧路湿原美術館が、全国からの寄付金を元に2013年に開館しました。
幻想的な色彩の湿原や、釧路空襲で亡くした愛娘を花神として描いた「落日のフローラ」など代表作品約30点を常設展示しています。
佐々木さんは1939年に画家として独立。60年代には約10年間、絵の道具と釣りざおを携えて世界各地を巡ったそうで、作家開高健さんの釣りガイドを務めたほか、矢口高雄さんの漫画「釣りキチ三平」の鳴鶴(めいかく)先生のモデルとしても知られています。
美術館では、動画サイト「ユーチューブ」チャンネルで、生前の佐々木さんの人柄が分かるエピソードを交えながら絵画の解説をしています。
釧路湿原美術館 |
▽TEL/0154・66・1117 |
▽営業時間/10時~16時 |
▽定休日/無休 ※ただし、2023年から冬期(11月1日~5月19日)は金、土、日曜の営業、夏期(5月20日~10月31日)は金、土、日、月曜の営業に変わります。 |
山﨑編集長のご褒美女子旅 vol.3 道東編㊦釧路の魚介と北見の焼き肉を味わう
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https://hokkaidolove-wari.jp/
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