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2022.12.14

山﨑編集長のご褒美女子旅 vol.3 道東編㊦釧路の魚介と北見の焼き肉を味わう

山﨑真理子
山﨑真理子

 北大水産学部時代に1年間、練習船に乗って遠洋航海に出ていた船乗り。北海道新聞社に入社後は、社会部の警察担当を振り出しに、網走、帯広、釧路など道内各地で勤務。東京勤務時代は政権交代時の民主党の番記者として、鳩山政権誕生を取材した。2022年4月にTripEat北海道を立ち上げ、初代編集長に就任。千歳支局長を経て、24年3月から旭川報道部長。

 頑張った貴女に贈る『ご褒美女子旅』の第3弾・道東編。リポート全3回の最終回は、釧路市中心部と北見市のうまい店紹介です。

釧路のフレンチレストラン「ガストーラ」の魚介料理
北見の焼肉店「焼肉ほりぐち」の炭火で焼かれている焼肉

 阿寒湖温泉は釧路市にありますが、北見市からもバスは走っていて、1時間ほどです。釧路空港やJR釧路駅からバスやレンタカーで向かうのもよし、北見からアクセスするもよし。

フレンチ「ガストーラ」で釧路ならではの美食を堪能

釧路のフレンチレストラン「ガストーラ」の店舗外観

 向かった先は、地元食材にこだわり、「ここでしか食べられない料理」を提供するフレンチレストラン「ガストーラ」です。
 最初に取材に伺ったのが10年ほど前。その後、同じ釧路市内で移転しましたが、なじみある白壁にバスク文字の外観の雰囲気は変わっていません。

 ガストーラはフランス・バスク地方の言葉で「喜びに満ちて」という意味。「喜びに満ちた場所をお客様と共につくっていきたい」との思いが込められています。

「ガストーラ」の店内にあるその日のメニューが書かれた黒板
その日のメニューが黒板に書かれています
「ガストーラ」の店内

 ディナーもオススメなのですが、今回はランチにしました。
 おまかせ料理が3300円から味わえるんです。
 熱々のうまい料理をリーズナブルな値段で楽しんでもらう。「ランチにしか出せない家庭料理がある」とオーナーシェフの安藤済(わたる)さんは言います。

1皿目の釧路の灯台ツブとサロマ産ホタテ、白糠産ビーツ
1皿目は魚介。釧路の灯台ツブとサロマ産ホタテ。赤いのは白糠産ビーツ。ライ麦と全粒粉を使って焼き上げた自家製パンも付きます

 この日は、「釧路の魚をメインにした『おまかせ』を3300円の予算でお願いします」と事前予約しました。

 安藤さんは東京の老舗フランス料理店やフランスのバスク地方での修業を経て2004年、33歳で故郷に店を構えます。

「ガストーラ」の店内を彩るステンドグラス
店内を彩る美しいステンドグラスは、安藤さんのお母様のお手製


 フランス料理は、多様な地方料理で成り立っていて、土地の食材を使うのを基本にしています。「フランス料理でもアーティスティックな料理ではなく、素材感を生かす家庭料理、郷土料理に興味があった」と言い、「身の回りの美味しい物を使って美味しい料理を作る。釧路に帰ってきたのは自然な流れだった」そうです。

2皿目のタラ、タチが入った熱々のスープ
2皿目はスープ。タラ、タチが入った熱々の心も温まるスープです

 今の食材は「産地」から「生産者」に変わってきている、と言います。

 市場に通い、生産者の元に通い、「心から美味しいと思う物」にこだわります。

縮みほうれん草やエビイモが添えられ、パリパリの皮とほっくりとした身を味わえる、3皿目の羅臼産サバ。
3皿目。皮はパリパリ、身はほっくりの羅臼産サバの下には、縮みほうれん草やエビイモが


 そんな安藤さんが生み出す料理は、地元の人が足繁く通うだけでなく、ガストーラで食事をするためだけに東京から定期的に訪れるファンもいるほどです。

料理とペアリングされたワイン
ワインのペアリングをお願いしました
ヨーグルトとアイスのデザート
ヨーグルトとアイスのデザート。口の中で完成するデザートです

 「地元の食材を中心に使った、ここならではのフレンチで、食べる人に喜んでもらう。それがゴールです」と話していました。

アンティークテーブルが置かれ、温かみのある「ガストーラ」の店内
アンティークテーブルが置かれ、温かみのある店内

 ご夫婦2人で切り盛りしているので、ディナーは完全予約制(当日の午後5時まで受け付け)で、コースは6600円から。ランチも可能ならば事前に予約してくださいね。

 アクセスはJR釧路駅から車で10分ほど。最寄りのバス停からは1分です。

釧路川にかかる幣舞橋そばにあるCool KUSHIROのモニュメント
▽住所/釧路市愛国東4の6の4
▽TEL/0154・64・5066
▽営業時間/ランチ:11時30分~14時30分(LO13時30分)、ディナー:18時~22時(LO20時)
▽定休日/日曜
▽HP/http://www.gustora.com/

焼き肉の街・北見「ほりぐち」で絶品肉を満喫

 北見は、焼き肉店の対人口比率が北海道の都市で最も高いため焼き肉文化が根付いています。その昔、今のJR北見駅の裏に屠畜場があって、新鮮な肉が身近にあったため、と言われています。

炭火の上の金網で焼かれている「焼肉ほりぐち」のホルモン
                                 焼肉ほりぐち:高橋義英撮影


 そんな焼き肉の街・北見で、絶品の肉を出す「焼肉ほりぐち」におじゃましました。

 北見駅から車で5分ほど、駅前の飲食店街から少し外れた場所にある、来年で30年を迎える有名店です。

焼肉ほりぐちの「丸ホルモン」
輝くように美しい「丸ホルモン」

 店主の堀口久男さんが「うちの生命線」という「丸ホルモン」は、豚の直腸を脂がのった表面を裏返しにして輪切りにするメニューで、1994年の開店時に考案したそうです。カリッとした表面と、内側からあふれ出る脂のうまいこと!

焼肉ほりぐちでの肉を切り分ける仕込みの様子

 肉のうまさの秘密は仕込みの丁寧さにあります。
 「内臓は仕込みの腕の見せどころ」と堀口さん。

炭火の上の網で焼かれている「サガリ」
サガリ
皿のうえに並べられた「ザブトン」
ザブトン


 例えば和牛レバーは、3頭分の仕込みに5時間。そして本当に良い部位だけを選別して切り分け、提供します。「全てにおいて仕込みが命」と何度も言います。

赤い暖簾がかかる焼肉ほりぐちの店舗入り口
店内に貼られている「焼きすぎ禁止」「命を大切に!」のメッセージ

 ちなみに焼き方にもうるさいことで有名です!
 と言っても、気をつけることは「焦がさないこと」「焼きすぎないこと」という最低限のマナーです。

焼肉ほりぐちの店主、堀口久男さん
堀口久男さん

 かつて佐呂間町で精肉店を営んでいた堀口さんは、若い頃、食肉処理場にも出入りしていました。生き物を殺して、肉にする現場を見てきた経験から、「動物は俺たちのために死んでいったことを知って、店に来てほしい」との思いが根底にあるからなんです。

刺し身3品盛りの、左から牛センマイ、和牛ハツ、ヒツジ
刺し身3品盛り(1300円)。左から牛センマイ、和牛ハツ、ヒツジ

 ちなみに和牛は「米を食べさせていて、脂が甘い」というA4~A5ランクの仙台和牛を主に使っています。

 鮮度が命の内臓に対して、赤身は1カ月ほど寝かせて熟成させることで、うま味を引き出します。

 「白物系などの内臓は仕込みの腕、赤身の肉は生産者の努力」だそうです。

1600円で提供している、皿に盛られた「ヒツジ」
ヒツジ(1600円)
包丁を手に肉を切り分ける店主の堀口さん

 そしてもう1つのオススメは「ずっと探してて、見つけて、なまらうれしかった」という置戸町で飼育されている肉用の希少種「テクセル種」の羊肉。「ラム」と「マトン」のあいだ、生後15、16カ月の「ホゲット」を出しています。

 「自分が食いたくないもんは出したくない。美味しい肉を食べてほしい。ただそれだけだね」

 日によっては、ない部位もありますのでご了承を。愛すべき頑固親父が厳選し、手間暇かけて仕込んだうまい肉をぜひ1度、食べてください。

▽住所/北見市高砂町6の1
▽TEL/0157・23・9444
▽営業時間/17時~21時
▽定休日/月曜

北見のホテルに泊まるなら! 北見焼肉ミートクーポン

炭火の上の金網で焼かれている肉

 北見市のホテル宿泊者が購入することができる「北見焼肉ミートクーポン」は、北見市観光協会が2015年度から秋冬に発行している焼き肉店で割安に使える食事券です。
 ホテルで1枚2500円のクーポンを購入すると、クーポン参加店で500円~1000円お得に焼き肉のスペシャルセットを食べることができます。
 購入はホテルの宿泊者のみですが、使用は誰でもOK。例えば1人が対象ホテルに泊まっていて、北見の友人と合流する場合、ホテル宿泊者が人数分を購入して、みんなで1回につき各1枚を使うことができます。

購入や使用に関する詳細は、北見市観光協会のミートクーポンHP:http://kitami-meatcoupon.info/

山﨑編集長のご褒美女子旅 vol.4 道央・札幌編㊤定山渓の高級ホテルを楽しむ

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山﨑真理子
山﨑真理子

 北大水産学部時代に1年間、練習船に乗って遠洋航海に出ていた船乗り。北海道新聞社に入社後は、社会部の警察担当を振り出しに、網走、帯広、釧路など道内各地で勤務。東京勤務時代は政権交代時の民主党の番記者として、鳩山政権誕生を取材した。2022年4月にTripEat北海道を立ち上げ、初代編集長に就任。千歳支局長を経て、24年3月から旭川報道部長。

トリップイート北海道

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