【上士幌】町中心部でカミシホロホテルを運営する「ルイス・ミッシェル」は、十勝産豚肉や道産野菜を使った冷凍の「上士幌餃子」を開発した。同社が加工食品の製造、販売をするのは初めて。新型コロナウイルス禍による移動自粛で宿泊業が影響を受ける中、新商品の開発に踏み切った。
地元産食材を使い、ホテルの宿泊客ら全国各地に十勝の魅力を発信しようと、加工食品の開発を決めた。ギョーザは地元の特産品である肉や野菜をたくさん使うため、十勝の食材の豊富さを伝えられると選んだ。試作を重ね、2022年9月下旬にレシピが完成。廃校になった町内の旧上音更小の理科室兼調理室をギョーザ工場に改装した。
ギョーザは道産のキャベツやニラ、タマネギを使い、ニンニクやショウガで味付けした。特定の病原菌を排除したSPF豚「とかち桃花豚」で、肉のうまみたっぷりに仕上げた。20個入りで920円(税別)。
島田裕子支配人(30)は「地元食材のうまみをぎゅっと詰め込んだ。食卓に並べ、日常的に味わって」とPRする。
同社は2021年7月にカミシホロホテルを開業。チェックインの手続きにタブレット端末を使ったり、顔認証システムで宿泊部屋に入室したりとIT機器を活用しており、従業員や他の客との接触が少ないと宿泊客から好評を集める。だがコロナ禍で客足は伸び悩み、加工食品の製造、販売に活路を見いだした。
2022年11月下旬に町のふるさと納税の新たな返礼品に加わったほか、町公認のネットショップ「十勝かみしほろん市場」、道の駅かみしほろでも販売している。詳しくは上士幌餃子のホームページへ。(古谷育世)
(北海道新聞2022年12月24日掲載)