【石狩】キャンピングカーなどを対象とした車中泊専用駐車場「RVパーク 石狩FIELD」が旧石狩小のグラウンドを活用して今冬から営業している。被災地で炊き出しなどをしてきた市内のボランティア団体「石狩思いやりの心届け隊」隊長の熊谷雅之さん(55)が開設した。パーク内には移動可能なトイレやシャワールームも備え、災害時にこれらを被災地に貸し出すことも見込んでいる。
熊谷さんは、アウトドアブームの需要を見込んで開設を思いついた。市内で場所を探したところ、災害時の一時避難所に指定されている旧石狩小グラウンドの使用許可を市教委から受け、昨年11月に開業した。
駐車スペースは13台で、それぞれに電源設備が付く。駐車場内のトイレは男女各1室、シャワールームは計3室。広さ600平方メートルのドッグランや流し場も備えた。料金は1泊3千円。熊谷さんが社長を務める丸正石狩設備工業(花川北)が管理・運営する。
東日本大震災や胆振東部地震、熊本豪雨でボランティア経験がある熊谷さんは、災害時に使えるトイレやシャワールームなどの必要性を実感していたといい、パーク内のトイレなどを移動可能な設備とした。トレーラーでけん引すれば、どこへでも運べ、災害時に被災地に貸し出すことを想定する。今後、市と災害時の応援協定を結ぶ予定という。
冬場ということもあり、利用客はまだ少なく宿泊客はこれまで3組。ただ既に5月の大型連休中の予約も入っているという。熊谷さんは「この地域は海水浴場も近い。今後、多くの人が訪れるきっかけにもなればうれしい」と話している。(今関茉莉)
(北海道新聞2023年1月20日掲載)
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