市立小樽美術館(色内1)の支援団体「市立小樽美術館協力会」(秋野治郎会長)が運営する同館のミュージアムショップが2月1日、オープンする。小樽ゆかりの芸術家に関連した商品を販売。市民や観光客に気軽に足を運んでもらい、同館や小樽の芸術への関心を高めてもらいたいと、協力会のメンバーやボランティアスタッフたちは意気込んでいる。
店名は「小さな旅 JOURNEY WITH FRIENDS」。小さな店内で小樽の芸術を楽しむ旅のような時間を過ごしてほしいとの思いを込めた。
ショップには2010年に100歳で亡くなった版画家・一原有徳さんの作品のポストカードやステンドグラス作家・八尾道子さんのランプなど芸術家11人の約150点が並ぶ。1994年に80歳で亡くなった木版画家・金子誠治さんの作品をキャンバス地に印刷したパネルなどオリジナル商品も用意。商品は約3カ月ごとに入れ替える。
観光客も多い「日銀通り」に面した1階正面玄関脇の旧守衛室約27平方メートルを改装。小樽在住の美術家・佐藤正行さん(74)が中心となり、壁や床を1952年の建設当時に復元した。秋野会長は「将来は芸術家による市民向けワークショップを開くなど、交流を広げる場にもしたい」と構想する。
店頭には芸術活動に取り組む市民や主婦らボランティア33人が交代で立つ。リーダーの大島公子さん(82)は「この美術館を知らない市民も多い。ショップに来てもらい、市民が小樽の美術を愛する入り口にしたい」と力を込める。
営業は午前10時から午後4時。月曜休。1日は午前10時からオープニングセレモニーを開き、買い物をした先着50人にオリジナルタオルを贈る。4日午後2時には「小樽ふれあい観光大使」を務めるピアニストの平間さと子さんによる記念コンサートを同館で開く。問い合わせは同美術館、電話0134・34・0035へ。(久慈陽太郎)
(北海道新聞2023年1月25日掲載)