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2023.02.07

冬の十勝川温泉を満喫 モール温泉&スパ 熱気球と光のショー〈山﨑編集長☆発〉

山﨑真理子
山﨑真理子

 北大水産学部時代に1年間、練習船に乗って遠洋航海に出ていた船乗り。北海道新聞社に入社後は、社会部の警察担当を振り出しに、網走、帯広、釧路など道内各地で勤務。東京勤務時代は政権交代時の民主党の番記者として、鳩山政権誕生を取材した。2022年4月にTripEat北海道を立ち上げ、初代編集長に就任。千歳支局長を経て、24年3月から旭川報道部長。

 北海道の冬を楽しむイベントが各地で始まっています。今回は十勝・帯広市の隣町、音更町にある茶褐色の「モール温泉」で有名な「十勝川温泉」の冬の魅力をご紹介します。

JR帯広駅から路線バス無料サービス

JR帯広駅

 JR帯広駅からスタートです。
 駅を出てすぐにあるバスターミナルから路線バスで温泉街に向かいます。

駅を出てすぐにバスターミナルがあります

 十勝川温泉では、十勝川温泉旅館組合に加盟する6ホテルの宿泊客を対象に、JR帯広駅と温泉街を結ぶ路線バスを往復無料にするサービスを3月末まで展開しています。

 各ホテルごとに停留所があり、降車ボタンを押すと、そのホテルの前までバスを乗り付けてくれるんです。北海道あちこち取材や旅で訪れていますが、他の地域にはない素敵なサービスです。

 加盟ホテルは①笹井ホテル ②ホテル大平原 ③観月苑 ④富士ホテル ⑤第一ホテル ⑥三余庵
です。

美人の湯 モール温泉

ホテル大平原

 本日のお宿は、熱気球で有名な「ホテル大平原」です。
 現在、2月末の完成を目指して、フロントとサウナを改修中。ロビーは十勝の静寂な森をイメージ、サウナはフィンランド式の「ロウリュ」を導入したモダンな雰囲気に一新するそうです。

茶褐色の素は植物成分

 十勝川温泉の大きな特徴は、北海道遺産にも選定された珍しいモール温泉です。モール温泉は、鉱物成分より植物成分が多いのが他の温泉との大きな違いで、この植物成分が茶褐色の素です。熱源は、地熱に加えて、地中に堆積した太古の植物の発酵熱もあると考えられています。
 とろりとした湯触りで、肌がすべすべになることから「美人の湯」と言われているそうです。

モール温泉を水着で楽しむ「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」

水着でモール温泉を楽しむ「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」

 温泉街には、そんなモール温泉を、水着で楽しめる施設があります。2016年に誕生し、2020年に道の駅に指定された「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」です。

室内にあるジャグジー
ゆったりくつろげます

 温泉ですが、裸で入る「お風呂」としての温泉ではありません。水着や、入場料(13歳以上1500円)を払うとバスタオルと共に貸し出される湯あみ着を着用して、温泉を楽しむ男女混浴施設です。

スパの見取り図
料金表

 家族や友達と一緒に楽しめます。
 温泉水を利用したミストサウナもあり、かなり潤うらしいです。

道の駅の外観
道産カラマツ材を使った建物内にはマルシェや飲食店が

音楽と光のショー「彩凜華(さいりんか)」

 十勝川温泉の十勝が丘公園では、夜の雪原を光で染める「第32回おとふけ十勝川白鳥まつり『彩凜華(さいりんか)』」が開かれています。
 1月28日から2月19日まで(20日~26日は団体客専用)の期間中、毎日午後7時から9時に、LEDを内蔵した三角すいや球体のオブジェが音楽に合わせて点灯する光のショーが開かれます。

 ショーは2部構成で1回30分。少し離れて見るのも素敵ですが、ずらりと並ぶ光のオブジェのすぐ側まで近寄ることができるのも彩凜華ならではの楽しみです。

散策路「光のアリー」。ピンク色にライトアップされた奥の木が「冬桜」

 彩凜華の会場までの約300メートルには、光で照らす散策路「光のアリー」もあります。途中には、まるで満開の桜のように見える「冬桜」もあります。

彩凜華の会場ではスノーラフティングも楽しめます

 光のアリーを通って彩凜華に行くには、薄暗い道や、起伏のある道を10分ほどかけて歩くことになります。私は1人で行きましたが、複数で行った方が楽しいですよ。もちろん寒さ対策も万全にして挑んでください。
 彩凜華の会場までは、各ホテルから無料シャトルバスも運行されています。

光のトンネル

十勝の大自然を体感!早朝熱気球体験

 十勝川温泉に宿泊した翌朝の楽しみは、熱気球です。

 ホテル大平原では、団体予約すれば早朝熱気球体験(係留)ができます。
 「個人では乗れないの?」とがっかりしないでください。チャンスはあります。熱気球を飛ばす予定の日は、個人参加も受け付けてくれます。ホテル内のこの看板が目印です。

この看板が出ていれば、早朝熱気球体験が可能

 もちろん天候に大きく左右されるので、予約が入っていても飛べない日もあります。
 この日の午前7時前の気温はマイナス20度で、ほぼ無風の絶好の熱気球日より。

 1回5分。気球の中にガスバーナーを数回噴射すると、ゴンドラが音もなくふわりと浮き、地上20メートルの高さまで上昇します。

いっきに地上20メートルの上空へ


 外気温と70度の温度差があると浮かび上がるとのこと。なので、風船部分の「球皮」の中の温度は50度ほどになる計算です。

 気象条件の良い日にしか現れない「雲龍(うんりゅう)」を見ることができました。

十勝川の川面に発生する霧。右の橋は別名「白鳥大橋」で親しまれる十勝中央大橋

 冬の北海道では気温が極端に低くなった朝、川と大気の温度差によって川面に霧が発生します。この霧が蛇行して流れる十勝川の形に沿って流れるため、その姿から地元では「雲龍」と呼んでいるそうです。
 この時期にしか見れない幻想的な景色で、本当に巨大な霧の龍が、ゆったりと十勝平野を泳いでいるようでした。

 ご褒美をもらった気分です。頑張って、6時に起きたかいがありました。

巨大な霧の龍が泳いでいます

 ホテル大平原では、個人客用にフリーフライトの宿泊プランも用意していますので、ホテルのHPをチェックしてください。

 5月から9月には毎日、十勝ネイチャーセンターで早朝熱気球体験(係留)を受け付けています。

山﨑真理子
山﨑真理子

 北大水産学部時代に1年間、練習船に乗って遠洋航海に出ていた船乗り。北海道新聞社に入社後は、社会部の警察担当を振り出しに、網走、帯広、釧路など道内各地で勤務。東京勤務時代は政権交代時の民主党の番記者として、鳩山政権誕生を取材した。2022年4月にTripEat北海道を立ち上げ、初代編集長に就任。千歳支局長を経て、24年3月から旭川報道部長。

トリップイート北海道

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