【紋別】市内の観光名所「カニの爪」のオブジェ近くに1日、コテージタイプの宿泊施設「オホーツク・オーシャン・ヴィラ・アルマーレ・モンベツ」がオープンした。木を基調とした落ち着いた雰囲気の室内で、大型の窓からは四季折々のオホーツク海を一望できる。こうした少人数向けの宿泊施設は、近隣地区でモンゴルの移動式住居「ゲル」も昨年から営業を開始。大型ホテルが主流だった紋別観光に、新たな魅力が加わった。
「ヴィラ」は2棟あり、広さはそれぞれ約60平方メートル。食器や調理器具がそろったキッチン付きのリビング、4人用と2人用の寝室2部屋、風呂、トイレがあり、ウッドデッキでは夏にバーベキューもできる。1棟はペットの宿泊も可能で、もう1棟は、熱した石に水をかけて蒸気を発生させる「ロウリュ」を楽しめる樽型のサウナを設けた。1棟6人まで宿泊でき、利用料は1棟1泊3万~4万円。
オーナーは、市内で飲食店「クアトロ」を経営する中内行克さん(50)。新型コロナウイルスの影響で売り上げが減ったこともあり、新たな事業として、紋別の魅力を体感できる宿泊施設に着目。オホーツク海の絶景が見え、非日常を味わえるカニの爪のオブジェ近くに建設を決めた。事業費の一部に国の補助金を活用した。
ゆったりと過ごしてもらえるようクアトロからオードブルやバーベキューの食材を届けることも検討している。中内さんは「最高のロケーション。地元の人にも特別な時間を楽しむ場として利用してもらえれば」と呼びかける。
宿泊予約やチェックインはオンラインで行う。申し込みは「Airbnb(エアビーアンドビー)」「Expedia(エクスペディア)」などの予約サイトから、宿泊当日は施設に備えたタブレットを使ってオペレーターとビデオ通話し、手続きする。(仲沢大夢)
(北海道新聞2023年2月3日掲載)