【下川】サウナ好きが高じ、2年前に名古屋市から下川町に移住した谷山嘉奈美さん(35)が、軽トラにサウナ用の小屋を載せた「どこでもサウナ」を運営している。小屋にはトドマツなど町産材を使っており、各地に移動しながら“林業の町下川”もアピールできる。1月下旬に当麻町でお披露目しており、今後は町内外でサウナイベントを企画していく考えだ。
サウナ小屋は2・6平方メートル、高さ約1・7メートルで、最大3人入ることができる。まきストーブで熱した石に水をかけ、蒸気を発生させるフィンランド式サウナの「ロウリュ」も楽しめる。町山村活性化支援協議会の補助金を活用し、昨年11月に完成させた。
谷山さんは愛知県や岐阜県で計10年間保健師として勤務。5年ほど前、サウナをテーマにした漫画「サ道」を読んでサウナのとりこになり、サウナ通いが「いつしか生活の一部になった」と振り返る。
2020年2月に移住サイトが主催した「ミステリーツアー」で下川町を初訪問した。「寒さが厳しい町だから水風呂がなくても外気浴ができる。森の中でサウナをするのもいいかもしれない」と感じ翌年、町内に移住した。
下川や近隣の景勝地で楽しめるよう、移動式サウナを思い付き、地元の建設業者の協力を得て昨年3月に準備をスタート。サウナで全身をたたくために使うシラカバの枝葉を束ねた「ヴィヒタ」も自作し、販売している。
当麻町のお披露目イベントでサウナを利用した、旭川市の医師(34)は「気密性が高くてすぐに温まる。ヴィヒタの香りもよく最高だった」と話した。谷山さんはジビエ料理も趣味で、この日はサウナ飯として、「エゾシカのスパイシーキーマカレー」などを提供した。
谷山さんは「いつでも、どこでもサウナを楽しめるのが魅力。冬が長くて寒い北海道を楽しめるような提案をしていきたい」と意気込む。
基本料金は1人4千円(2時間)、出張費別。問い合わせは専用ホームページへ。(朝生樹)
(北海道新聞2023年2月4日掲載)
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