北見市の焼き肉店「四条ホルモン」を運営する市内の企業「杉商」は、北見の焼き肉文化を全国に広めようと、通販サイト「焼肉の街 北見通販ショップ GREAT SAUCE 7」を立ち上げた。手始めに、自社の店舗でのみ出していた生だれを商品化し、3月から販売する予定だ。いずれは他の焼き肉店のたれもサイト内で扱う構想を温めており、北見名物のブランド化に一役買いたい考えだ。
北見市は人口に対する焼き肉店の数が全国で2番目に多いとされる「焼き肉のマチ」。四条ホルモンのたれは、加熱していない北見焼き肉定番の生だれだ。1977年の開業当時から続く秘伝の味で、ショウガや長ネギ、リンゴをベースに、北見産タマネギをふんだんに使っており、ドロッとした舌触りと甘さが特徴だ。
常連客からは「家でも店の味を楽しみたい」との声が寄せられていた。新型コロナウイルス禍で2020~21年に落ち込んだ売り上げ回復にもつなげるため、同社はたれを商品化することに。パッケージは北見出身のデザイナーに依頼。1本(275グラム)960円で、冷凍して販売する予定だ。
通販サイトは1月下旬に開設済みで、将来的には、他店の焼き肉関連商品もサイト内で扱いたいという。同社の杉田英寿社長は「たれを通して全国に北見の焼き肉文化をアピールしていきたい」と意気込む。たれは観光客に手に取ってもらえるよう、道内の空港や道の駅で販売し、土産品としても定着させたい考えだ。(先川ひとみ)
(北海道新聞2023年2月9日掲載)
端野・尾谷商店 自慢のたれ活用*鶏肉のジンギスカン開発*ラムより安価*新たな看板商品に