脂の乗った道東産のサンマを丸ごと1匹使った、港まち釧路ならではの一品。釧路市の観光施設「釧路フィッシャーマンズワーフMOO(ムー)」1階にある「魚政(うおまさ)」は、しょうゆベースのたれで味付けした炊き込みご飯に、炭火で焼いたサンマを包むようにのせた看板商品「さんまんま」(1本900円)を実演販売する。
店頭ではたこ糸で巻かれたさんまんまがこんがりと焼かれ、香ばしい匂いを漂わせる。皮に焦げ目がつくまでパリッと焼かれたサンマと、道産のうるち米ともち米を混ぜたもちもちとしたご飯―。その間には大葉が挟んであり、さっぱりとした風味が食欲をそそる。
釧路市内で焼き鳥店を創業した代表の遠藤正任(まさひで)さん(76)が「地元の祭りで、釧路の魚を使ったごはんものを出したい」と、約20年前に考案した。「サンマ+まんま(ご飯)」という親しみやすい名前は常連客の提案という。
2005年、MOOに出店。持ち帰りや土産用(真空冷凍、2本入り2160円)も販売する。長男で代表代理の遠藤正人さん(48)は「頭と骨を抜き取っているので手軽に食べられる。長く愛される味になってくれれば」と願う。自宅などでは別にだし汁を取り、浸して味わうのもお勧めという。
道外の北海道物産展にも積極的に参加し、1日に500~600本売れることも。正人さんは「物産展は全国の人に味わってもらえるチャンス。知名度も上がり、お取り寄せにもつながっている」。
MOOの店舗では、ほかにも「さんまぶっかけ丼」(820円)や「さんまから揚げ丼」(790円)などサンマを使ったメニューを通年で販売する。正人さんは「北海道のサンマのおいしさを、多くの人に知ってほしい」と話す。(釧路報道部 伊藤美穂)
▼所在地 釧路市錦町2の4 |
▼電話 0154・24・5114 |
▼営業時間 午前10時~午後6時半 |
▼取り寄せ ネット通販サイト楽天市場の「北海道くしろキッチン」(https://www.rakuten.ne.jp/gold/946kitchen/)から注文できる。郵便局の窓口では3月31日まで、ふるさと小包として取り扱っている |
▼定休日 不定休 |
▼交通 JR釧路駅から徒歩約15分 |
(北海道新聞2023年2月24日掲載)
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