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2023.03.25

From北海道新聞

〈マチのこだわり味自慢〉魚次郎=苫小牧市*貝5種類 酒蒸し濃厚

北海道新聞記事
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貝がお湯につかる様子をイメージして名付けられた、魚次郎」の酒蒸し「貝風呂」
貝がお湯につかる様子をイメージして名付けられた「貝風呂」。スープから引き上げた貝の身はどれもプリプリだ(写真は3人前)

 苫小牧の白貝や厚岸のカキ、網走のアサリとシジミ、道内産のホタテなど、その時々に仕入れた5種の貝を使った酒蒸し「貝風呂」(1人前1650円で2人前から)。苫小牧市内の海鮮居酒屋「魚次郎(うおじろう)」で、来店者のほぼ全員が注文する人気の料理だ。

 かつお節と煮干しでだしを取り、料理酒で風味付けしたスープがベース。貝を入れて鍋で10分ほど煮込み、あくを取り、貝の口が開いてきたら食べごろだ。貝から出るうまみと塩味が、シンプルだが奥深い味わいを生む。

店内に飾られた常連客からの贈り物の大漁旗を前に立つ店長の袖村亮太さん
店内に飾られた常連客からの贈り物の大漁旗を前に立つ袖村亮太さん

 「5種の貝の組み合わせだからこそ出る濃厚なスープを味わってほしい」と店長の袖村亮太さん(40)。店では特製の太ちぢれ麺や、ご飯と卵を絡めるおじやを用意し、シメの一杯でスープをとことん堪能できる。

 2016年11月の開店当初、客の反応は微妙だった。「貝だけではなく野菜も入れて」と言われたこともあったが、一緒に煮込むと、野菜の甘みで味が変わってしまう。袖村さんは貝だけの味を貫き、2年後には自他共に認める店の看板メニューとなった。

 22年5月からは、専用サイトで通販(3~4人前、送料別3850円)を始めた。同時期に全国放送のテレビで特集されたこともあり、700箱以上を売り上げた月もあったという。

 苫小牧出身の袖村さんは、市内の海鮮系居酒屋で十数年働いた後、現在の店のオーナーに誘われて開業した。こだわりは貝にとどまらず、函館のヤリイカや静岡の生シラスなど、季節ごとの浜の味を全国各地から仕入れ、さまざまに調理して提供している。「今後も本当においしい素材だけを提供していきたい」。袖村さんのこだわりの一品に、どっぷりとつかりたい。(苫小牧報道部 斎藤雅史)

▼所在地 苫小牧市大町1の1の1
▼電話 0144・34・9200
▼営業時間 午後5時~11時
▼取り寄せ 自社ホームページのオンラインショップから(https://liberta-kitchens.stores.jp/
▼定休日 日曜日
▼交通 JR苫小牧駅から徒歩15分

(北海道新聞2023年3月24日掲載)

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