【浦河】町内で精肉店を営む「梶田商店」(大通3)が、町特産の夏イチゴ「すずあかね」を使ったハンバーガーの製造販売を3月下旬から始めた。テイクアウト方式で、毎週木曜午後の週1日限定。肉の端材を活用することで食品ロスを防ぐとともに、大型スーパーを利用することの多い若年層の集客にもつなげる狙い。梶田学社長(46)は「地場産品をふんだんに使っている。肉屋のハンバーガーをぜひ味わってほしい」と話す。
同店は、前社長の利明さん(76)の時代にはメンチカツやコロッケなどの総菜を取り扱っていたが、2019年に梶田さんに代替わりした後は、人手不足で販売を休止していた。ところが、精肉販売一本では経営が厳しく、肉の端材を廃棄するのがもったいなかったことから、総菜作りを再開することにした。
梶田さんがターゲットとした主な客層は若年層。「近年は大型スーパーの存在などで若い客が離れていっている。端材をうまく活用して、若者にも親しまれる浦河らしいメニューを作りたい」としてハンバーガーの開発に着目した。
レシピは妻の真民(まみ)さん(46)が中心となって手掛けた。町特産の夏イチゴ「すずあかね」をピクルスに仕立て、ハンバーグは道産牛を100%使用。レタスは地元の農家、バンズも地元の菓子店が作ったものを使用している。真民さんは「肉のうまみとイチゴの甘酸っぱさが調和し、ジューシーだけど食べやすいものに仕上がった」と話す。
ハンバーガーの販売は3月下旬から週1日限定で始めた。夕方に精肉店の営業を終えた後は店内の照明を落とし、「Berry’s Burger」のロゴをあしらった看板が白く光る“ハンバーガー店”に模様替え。梶田社長は「肉屋らしくない、バーのような落ち着いた雰囲気になる。浦河のご当地メニューとして人気が出れば何より。好評ならメニューを増やしたい」と語る。
店では、ハンバーガーにポテトと手羽先を付けた「ベリーズバーガープレート」(1350円)として、毎週木曜午後5~7時に販売。1日50食限定。当日午前中まで予約も受け付ける。問い合わせは同店、電話0146・22・2334へ。 (和田樹)
(北海道新聞2023年4月7日掲載)
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