桜前線は東へ北へ…北海道だからこそ楽しめる日本で最も遅いお花見を＜道東・道北編＞

　松前も札幌も観測史上最速を記録した桜の開花。これから北海道をさらに北へ東へと前線が向かいます。このままだと道東や道北でもGW中に開花しそうで、日本最遅の根室の開花も例年より早まりそうです。お出かけの参考にしてみてください。

帯広市緑ケ丘公園（帯広市）

　園内に博物館や動物園、美術館、児童館などの施設を有する50.5ヘクタールの広大な都市公園。園内では、エゾヤマザクラ約780本が咲き誇ります。全長300メートルに彫刻作品が並ぶ「彫刻の径」沿いにサクラが並んでおり、満開時の光景は圧巻です。1200人が一度に座れる400mのベンチも有名です。

◆イベント：「新緑まつり2023」（5／20、みどりと花のセンター主催）
会場：緑ヶ丘公園 みどりと花のセンター
＜主な内容＞
・花苗や植木鉢、ガーデンオーナメントなどの フリーマーケット
・自由工作、ネームプレートなどの 木のものづくり体験
・鳥の目線で緑ヶ丘公園の森やまちを眺める 高所作業車 搭乗体験
・ガーデニングとの出会い　お花の植え付け体験
・公園や山の木々、緑ヶ丘公園・野草園のお花などについて学べる パネル展示
・キッチンカー
イベント詳細：http://green-flower.digick.jp/fes2023/
※問い合わせ：みどりと花のセンター電話0155・21・3172（指定管理者 株式会社 造景）

新得山自然公園（新得町）

　新得中心部の北に広がる新得山(標高455.3m)と新得神社を中心とした自然公園です。 公園内を通る神社への参道と境内には、エゾヤマザクラ約2,300本があり、開花すると山肌がピンク色に染まります。
　別名「悲願桜」とも呼ばれており、火災で家族を失った炭水夫が後年、供養のために自ら桜を植え始めたのがきっかけです。その思いが町民の共感を呼び、後世へと受け継がれ、桜の植樹が続けられ、十勝地方でも有数の桜の名勝になっています。開花時期の夜間はライトアップが行われ、昼とは全く違う姿を見ることができます。今年は４年ぶりに桜まつりを開催する予定で、準備が進められています。

◆イベント：「しんとく神社山桜まつり」（4／30、実行委主催）
＜主な内容＞
・新得中学校吹奏楽部の演奏
・新得音頭
・出店
・お楽しみ抽選会
イベント詳細：新得町観光協会HPで後日掲載予定
※問い合わせ：新得町観光協会　電話0156・64・0522

桜六花公園（中札内村）

　菓子製造道内大手「六花亭」から寄贈された桜を植樹したことが公園名の由来。2015年に展望台が設置され、桜が咲く時期にその展望台から眺める風景は、手前が約800本の桜でピンク色に染まり、その先に十勝平野と、頂上付近が雪で白く覆われた十勝連峰が広がります。
　村の地域おこし協力隊員（当時）の発案で2019年、開花に合わせて、イベント「桜のある休日」を初めて開催。昨年はコロナの影響で中止しましたが、今年は復活。5月5日のこどもの日に行われます。

◆イベント…「中札内村桜のある休日」（５／５、中札内村観光協会主催　※雨天中止）
＜主な内容＞
・満開の桜越しにコンサート
・グルメ
・ポニーとのふれあい
・絵本のよみきかせ
・桜の写真撮影教室
イベント詳細：https://kankou-nakasatsunai.com/event-list/page-3049/
※問い合わせ：中札内村観光協会　電話0155・68・3390

観測史上最速の開花　北海道の花見はいつ？「桜前線」ついに上陸！＜道南編＞　　

古丹別緑ヶ丘公園（苫前町）

　道北の海岸部は冷涼で風が強く、桜の生育に適さないため、花見ができるスポットや関連するイベントもほとんどありません。そんな留萌、宗谷両管内で、花見ができて、数少ない桜祭りを開催しているのが古丹別緑ケ丘公園です。
　同園は内陸に位置していて、エゾヤマザクラを中心に約800本の淡いピンク色の桜が咲き誇ります。祭りはこれまで、5月10日以降に開催していましたが、今年は5月7日に前倒ししました。地元商工会がたこ焼きやうどん、ビールを提供。苫前商業高校生が「苫カフェ」を出店し、飲み物を販売します。ステージでは演歌歌手の歌謡ショーやカラオケ大会などが行われ、来場者は余興を楽しみながら、ビールやジンギスカンなどを味わうことができます。なお、会場では焼き肉用のコンロや網を無料で貸りることができますが、木炭や羊肉、割りばし、皿などは事前予約販売のため、各自で準備する必要がありますので、ご注意ください。イメージキャラクター「くまだ　とまお」も参加します。

◆イベント：第49回古丹別緑ケ丘公園さくらまつり（５／７、11：00～14：30、実行委主催）
＜主な内容＞
・特設飲食コーナー
・歌謡ショー（演歌歌手 窪田みゆきステージ）
・パフォーマンスショー（豊饒太鼓）
・カラオケ大会
イベント詳細：https://www.facebook.com/tomamaetown/
問い合わせ：桜まつり実行委員会事務局（苫前町公民館内）　電話0164・65・3311

旭山公園（旭川市）

　東旭川町と旭川市の合併により都市公園として開設された、約60ヘクタールの広大な敷地に約3,500本のエゾヤマザクラがあり、春は桜の名所として知られています。人気の観光スポット「旭山動物園」と隣接しており、多くの家族連れでにぎわいます。花見の時期には、その桜をライトアップして夜空に浮かびあがる幻想的な空間を演出する夜桜まつりを開催。今年は、4／29～5／４までの予定。

◆イベント：「旭山公園夜桜まつり」（４／29～５／４、旭山公園夜桜保存委員会主催）
＜主な内容＞
・桜ライトアップ（４／29～５／４、19：00～21：00）
・ライブステージイベント（５／３、13：00～20：00）
イベント詳細：http://www.asahikawa-park.or.jp/info/2023/04/post-1185.html
※問い合わせ：旭山公園夜桜保存委員会（信龍建設内）　電話　0166・37・2243

塩狩峠一目千本桜（和寒町）

　塩狩峠記念館（三浦綾子旧宅）やJR塩狩峠駅が近く、約1,600本のエゾヤマザクラが咲き誇る、有名なお花見スポットです。例年5月初旬から中旬が見ごろ。塩狩駅から南丘森林公園へ続く道路脇の桜並木もあり、薄紅色の景色が広がります。和寒町役場公式YouTubeチャンネル「わっさむ食と観光の魅力発信」ではドローン空撮による「田舎の絶景！塩狩峠一目千本桜・塩狩峠記念館」を公開しています。
　1978年に旧国鉄や町などが、「和寒に桜のトンネルをつくろう」と懇話会を設立。一目で千本を見渡せるほどの桜になるようにと、当時の芳賀敏夫町長（故人）が「一目千本桜」と名付け、町を挙げて植樹に取り組んだのが、名称のきっかけ。開花時期に合わせてスタンプラリーを実施予定。　

◆イベント：「わっさむお花見スタンプラリー」（４／29～５／14、和寒観光協会主催）
　会場：和寒町内10カ所
＜主な内容＞
・町内10カ所に設置されたスタンプ台のうち、５カ所以上のスタンプを集めると景品プレゼント
イベント詳細：http://wassamu.net/
※問い合わせ：和寒町観光協会（和寒町商工会内）　電話：0165・32・2341

観測史上最速 北海道の桜が開花！　GWと〝花見前線〟の行方は？　＜道央編＞

天都山桜公園（網走市）

　日本列島を2カ月かけて北上する桜前線のラストシーンを楽しめるスポットです。オホーツク海を一望できる名勝･天都山にある桜の名所。網走市の高台にあることから、市内中心部の開花より更に４、５日くらい遅く開花するそう。エゾヤマザクラが中心。

釧路町メモリアルパーク別保公園（釧路町）

　毎年、日本一遅い桜まつりが開催される会場が、別保公園です。多くの見物客で賑わいを見せますが、同園には、およそ700本のエゾヤマザクラがあり、満開になると公園が桜色に染まり、人々の目を楽しませます。

◆イベント：釧路町桜まつり（５／14、実行委主催）
＜主な内容＞
・今後内容を決定し、下記リンクで案内
イベント詳細：https://sites.google.com/view/kushirotown-shokokai/%E6%A1%9C%E3%81%BE%E3%81%A4%E3%82%8A
※問い合わせ：釧路町商工会/桜まつり実行委員会　電話0154・36・2133

子野日公園（厚岸町）

　厚岸湖を望む子野日（ねのひ）公園は、大正12年（1923年）～昭和10年（1935年）までの間、厚岸町長を務めた子野日弘毅氏（故人）が大切にしてきた翆湖園という12万平方メートルの公園を、昭和37年に町が譲り受けました。
　その後町は、「町の木」であるエゾヤマザクラ（オオヤマザクラ）を千数百本補植し、今では桜の名所として、また、春の「桜・牡蠣まつり」、秋の「牡蠣まつり」等各種イベントの会場として、多くの人に親しまれています。八重咲きの「南殿（なでん）」や「普賢象（ふげんぞう）」、北海道では珍しいフゲンゾウなど30種約1,200本が花を咲かせます。

◆イベント：「第74回あっけし桜・牡蠣まつり」（５／13～21、実行委主催）
＜主な内容＞
・厚岸名産牡蠣のつかみどり
・ちびっ子あさりつかみどり
・岸町吹奏楽団の演奏
・ファイターズガールによるきつねダンス（５／21）
イベント詳細：https://www.akkeshi-town.jp/kanko/event/sakura/
※問い合わせ：厚岸町観光協会（役場内）　電話0153・52・3131

清隆寺（根室市）

　明治２年（1869年）に地元大工が国後島から持ち帰り、明治36年（1903年）に寄贈したチシマザクラが境内を鮮やかに彩ります。現在は、チシマザクラとエゾヤマザクラなど30本ほどに。北方領土由来のチシマザクラを標本木としているのは全国で唯一。

北海道神宮＆円山公園でお花見を！ 2023 桜の開花情報 ＜５/８最終更新＞