【足寄、陸別】エゾシカの狩猟から解体、販売まで手掛ける足寄町の野生肉専門店「やせいのおにくや」は陸別町の老舗旅館「浜田旅館」と協力し、シカ肉カレーの缶詰を商品化した。アウトドア人気で注目が集まる「キャンプ飯」やイベント需要を見込み、1日から十勝管内の多目的施設やキャンプ場などで販売。取扱先も順次増やす考えだ。
商品名は「エゾシカ肉がゴロゴロ入ったグリーンカレー」(950円、190グラム)。鹿のすねやもも肉などの部位が全体の30%以上とボリューム満点で、ココナツミルクが辛さをやわらげ深い味わいに仕上げた。
やせいのおにくやを運営し、毎月足寄町内でイベントを開くハンター、儀間雅真(ぎままさなお)さんがシカ肉の新たな需要を掘り起こそうと企画。イベントで好評な更別村在住の料理研究家のレシピを元にしたカレーを生かし、地場食材の缶詰を手掛ける浜田旅館料理長の浜田正志さんが調理を担当した。
コロナ禍でジビエなどの外食需要が落ち込む中、賞味期限を延ばせる缶詰で廃棄ロスを減らし、収益性向上にもつなげる。儀間さんは「辛さ中心のレッド、インド風のイエローなど多彩なカレーの缶詰も開発したい」と話す。詳細は同店ホームページへ。(岡田圭史)
(北海道新聞2020年4月2日掲載)