水や炭酸水に漬けるだけで、果物の香りと味のフレーバー水を楽しめる-と、「むらおか研究所」のドライフルーツが評判になっています。明るい色の果物の薄切りが入った水は見た目もおしゃれ。嫌味のない自然のフレーバーで自然にたくさんの水を摂取でき、暑くなるこれからの季節、脱水を気にする人にもぴったりです。果物に含まれるカリウムなどのミネラルで、肌や腸の調子が整ってきたと喜ぶ人もいるそうです。
使い方は、ボトルにドライフルーツを入れ、水や炭酸水に10分から1時間ほど漬けるだけ。柑橘類やリンゴはほんのりとした黄色、イチゴは薄いピンク色、ドラゴンフルーツ入りは濃いピンク色のフレーバー水ができあがります。自然の甘さや酸味、さわやかさのある水は、びっくりするほどごくごく飲むことができ、ボトルを片手につぎ足していると、1日2リットルほどは楽々です。透明ボトルに入れれば、果物がプカプカ浮かぶのが見え、見た目もかわいい。
札幌市電の西線沿いにある「第二研究所」と名付けられた店に行ってみると、柑橘類やトロピカルフルーツの甘くさわやかな香りが漂っています。入って右手の壁には一面に、カットフルーツのチョークアートが。
正面のガラス張りの冷蔵庫には、1回分ずつ小分けにされたドライフルーツがずらり。1袋に2~5種類のドライフルーツが入っています。果物の組み合わせは「しなのゴールド(リンゴ)、文旦、レモン、ドラゴンフルーツ」「なつみ(ミカン)、黄キンカン、文旦、レモン」などさまざま。この時期は柑橘類、夏にはスイカやメロン、ベリー類、秋は柿、冬はミカンやリンゴなど季節の果物が入れ替わります。パイナップルやキウイなどパッションフルーツもあり、季節や組み合わせでさまざまな味と香りを楽しめます。店奥の加工場では、「研究員」さんたちが果物をカットしたり、ドライフルーツを組み合わせて袋詰めしたりと作業をしています。
むらおか研究所をつくったのは、「室長」の村岡茉実さん。村岡さんが愛飲していたフレーバー水のもとになるドライフルーツの製造会社が台風で被災し、買えなくなってしまったことから、「それなら私がつくろう」と一念発起。乾燥の温度や時間、できあがりの色など乾燥機メーカーと試行錯誤して、独自の製法を編み上げました。試作を繰り返す村岡さんを友人が「研究所みたい」と評したことから、店の名前になりました。
1年ほどの試作を繰り返した後、試験販売を始めたのが2021年8月。11月からネット販売を始め、操業を本格化させました。最初は村岡さん1人が手作業で果物をカット、乾燥機1台で夜なべしながら作っていたのが、わずか2年半ほどで、「第二研究所」を構え、「研究員」を雇って乾燥機計11台でフル製造するようになりました。2店とネット販売のほか、首都圏の駅構内に臨時出店するなどして、人気は道外にも広がっています。今秋オープン予定の旧ラフィラ跡地のビル「ココノ ススキノ」にも出店予定です。
村岡さんは「水をたくさん飲み、果物のミネラルを摂取することで、『むくまなくなった』『腸の調子がいい』というお客さんが多いんです」と話します。かわいらしい、「映える」見た目から、若者の利用者が多いのかと思いきや、「40~50代の女性が圧倒的。肌や体調のため、サプリより天然のものでという人たちがリピーターです」。
1袋324円。1週間分の7袋セットは2160円とお得です。初めて7袋セット購入の人には、500ミリリットルの専用ボトルをプレゼント。また、製造過程で砕けたりしてできたものを集めた「カケラmix」は同じ値段で倍量入っています。村岡さんによると、「カケラはヨーグルトやアイスクリームにトッピングしてもおいしい」そうです。また、製造過程で切り落とした「端っこ」を活用したフルーツハニー(1080円)も人気。主に柑橘類のピール(皮)をはちみつに漬けたもので、これもヨーグルトやアイスクリームに添えたり、お湯に溶いてお茶のように楽しんだり。柑橘類が豊富なこの時期は、10種類ほどが並んでいます。
第一研究所 札幌市中央区北2条東11丁目23 第二研究所 札幌市中央区南7条西14丁目2-21 |
▽営業時間/10:00~18:00 |
▽営業日/インスタグラムで確認を |
▽問い合わせ/070・8431・0928 |