【留萌】市内のすし店蛇の目(市錦町3)が、冷凍加工した魚料理などを販売する無人店舗をオープンした。来店客らが気軽に立ち寄って購入できる点を売りに、タラの西京漬け、カスベのから揚げなど人気メニューを用意する。同店は「自宅で簡単にお店の味を楽しんでほしい」とPRしている。
無人販売店は店側の負担軽減につながるほか、人と人との接触を抑えられる点からコロナ禍を機に各地で出店が拡大している。道内では札幌などで冷凍ギョーザの専門店が人気を集めている。
4月中旬にオープンした店舗横の無人販売店には、大型冷凍庫と料金箱、防犯カメラを設置している。購入の際は冷凍庫から商品を手に取り、箱に料金を入れて持ち帰るというシステム。料金は定期的に回収するが、店員は常駐しない。
商品価格は千円均一となっており、ホッケの開きやニシンのバッテラ、エビフライなど新鮮な魚介を使った10種類ほどが並ぶ。料理の加工には、均一に冷気を当てて味や鮮度を保つ急速冷凍装置「3Dフリーザー」を使用。石黒真喜子社長は「解凍後も品質が落ちないのはもちろん、手間がかかる揚げ物も調理済みで、温めるだけで食べられるのが最大の利点」と強調する。
販売開始以降、市外からの来店客のほか、地元の人たちの利用も増えており、石黒社長は「主なターゲットは時間に追われる主婦や単身赴任の方々。『時間がない時でも手早くおいしいものを』という思いに応えたい」と話している。
無人販売店の営業時間は午前10時~午後8時、火曜定休。問い合わせは同店、電話0164・42・0848へ。 (吉川幸佑)
(北海道新聞2023年5月12日掲載)