【新篠津】村内で農産物の加工品を製造販売する事業者「のっつ干し野菜」が、地場産の米粉をふんだんに使ったシュークリームを開発した。村の温泉施設「たっぷの湯」の売店で今月から販売しており、一口サイズで「手軽に楽しめる」と入浴客らの人気を集めている。
「のっつ―」は札幌のパン店に勤務する村在住の福田なつみさん(38)が、母の喜美子さん(68)と1月に設立。これまで干し野菜や、シリアル食品の大豆グラノーラなどを商品化してきた。
米粉シュークリームは、たっぷの湯を運営する新篠津開発から「米粉を使ったスイーツを作ってほしい」と依頼され昨年12月、開発に着手。試作を繰り返し、5月の大型連休直前に完成させた。
小麦粉は一切使用せず、米粉は地元の農家から「ゆめぴりか」や「ななつぼし」を仕入れ、粉にした。皮は米粉特有のしっとりとした食感だが、上部にクッキー生地を重ね、サクサクとした歯応えも楽しめる。中には、米粉を加えたカスタードクリームを入れた。
また、皮にヨモギ粉またはカボチャ粉を混ぜ込んだタイプも製作。中身はそれぞれ「あんこと生クリーム」、「メープル風味のクリーム」にした。
いずれも7~9個入りで380円。冷凍品のみだが、10分程度で自然解凍できる。
福田さんは「これからも地元の農産物で新しい商品を作りたい」と話している。問い合わせは、たっぷの湯、電話0126・58・3166へ。 (塚本ささや通信員)
(北海道新聞2023年5月23日掲載)
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