【鶴居】村内の斉藤農場が経営する飲食店「ベーカリーカフェ・サンライトファーム」が6月2日、道道53号沿いの村中心部にオープン。農場自家製の牛肉や牛乳を使った料理を提供する。
酪農業が村の基幹産業であるにもかかわらず、地元産の牛乳を用いた飲食店が村内にほとんどないことから、斉藤農場は5年ほど前から店の構想を温めていた。店は木造平屋で床面積は約120平方メートル。全20席。
ランチタイムには、自家製牛肉を材料とするローストビーフ丼やハンバーグなどを提供する。イモやアスパラガスなどの食材も道東産を中心に選んでいる。牛の実物大模型に置かれたテーブルには、テイクアウト用のパンをそろえる。自家製牛乳を練り込んだ20種類ほどを用意する。
店内は天井の高さが3メートルあり、開放的な空間が広がる。庭付きで、夏季の晴天時にはベンチを出して食事できるようにする。店名の「サンライト(日光)」には、地域に明るい光を照らしたいとの願いを込めた。総事業費は約6千万円で、うち800万円は村内での起業を支援する村の補助金制度を活用した。
同店の斉藤和弘オーナー(46)は「酪農が盛んな鶴居村は生乳の生産抑制などで厳しい状況にあるが、ここを拠点に地域を元気にしたい」と話す。
営業時間は午前10時~午後4時(夏季の土日祝日は同5時まで)。ランチタイムは午前11時~午後2時。定休日は毎週火曜と毎月第3水曜。問い合わせは同店、電話0154・64・9263へ。(松井崇)
(北海道新聞2023年5月30日掲載)