【北斗】市内追分の「PIZZERIA DELL’ANIMA(ピッツェリア デラニマ)」のオーナー水野正樹さん(50)が、イタリア・ナポリに事務局を置く「ナポリピッツァ職人協会」から、伝統的な製法で本格的なナポリピザを提供する職人に道南で初めて認定された。「正しく食文化を守り、本物のピザを提供し続けたい」と意気込む。
同協会は世界的な組織で、認定を受けるには生地の延ばし方やチーズの散らし方に加え、485度に熱した焼き窯で、1分半以内で一気に焼き上げるなどの本場の製法を守って作ることが求められる。今年6月に東京で試験に臨み、その日に認定を受けた。水野さんは「毎日の努力が認められてうれしい」と喜ぶ。
函館出身の水野さんは10年ほど前、七飯町大沼の自然学校でスタッフをしていた時に大沼流山牧場内のレストランで本格的なピザ職人と出会い、「その日の天候に応じて作り方を変えるピザ作りの奥深さを感じた」といい、職人を志すようになった。同レストランで1年半ほど修業を積み、2018年に自分の店を開いた。
デラニマはイタリア語で「魂の」という意味。「心を込めたピザを提供したい」との思いで命名した。「ナポリピザを名乗るなら、客に『こんなものか』と言われるような仕事はしたくない」と語る。
約20種のピザのほか、季節限定ピザやサラダなども提供する。午前11時半~午後7時半。水曜と第2、4火曜定休。問い合わせはデラニマ、電話0138・86・6477へ。(石川実和)
(北海道新聞2023年7月20日掲載)