帯広市の旧国鉄広尾線幸福駅前にある「カフェ幸福村」が、来年春に移転オープンする。観光客がゆったり過ごせ、地域の人も集える場を作ろうと、駅前の別の店舗を撤去した跡にプレハブを設置し、イベントや展示向けの多目的スペースを併設する計画だ。インターネットを通じて資金を募るクラウドファンディング(CF)も始めた。
幸福村は「カンナ・カンナ」(帯広)が2017年5月から営業する。代表の三浦直美さん(47)らがコーヒーやソフトクリームなどを販売してきたが、借地に立地しており、今年秋で建物を撤去し、移転することになった。
そこで、この機会にカフェを一新するとともに、新たに多目的スペースを設けることにした。旧幸福駅には多くの観光客が訪れるが、三浦さんは観光客の滞在時間が短く、地域住民との関わりも希薄だと感じており「幸せなにぎわいが生まれ、広がるような拠点」を整備しようと考えた。
新しい幸福村は平屋24平方メートル。カンナ・カンナが運営する「幸福駅願いごと館」を撤去して設ける。多目的スペースは「幸福BASE(ベース)」と名付けた。カフェでは、朝や夜に訪れる観光客に軽食の提供を始めることを検討している。
三浦さんは「観光客や地域の方と新たなつながりが生まれ、小さくても幸せな変化を起こしたい」と話す。CFは8月31日までで、目標額は350万円。検索サイトで「幸福駅 レディーフォー」と入力する。 (西山花音)
(北海道新聞2023年7月21日掲載)
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