【稚内】菓子店「オレンジエッグ」(稚内)と「沢野とうふ店」(同)は、新商品のパウンドケーキ「おとうふけいき」を共同開発した。大半が捨てられていたおからを有効活用したのが特徴で、画像に訴える「SNS映え」を狙い、パッケージに豆腐パックを使っている。
小麦粉やホワイトチョコレート、豊富産のバターなどに、乾燥させてパウダー状にしたおからを交ぜて焼き、しっとりと仕上げた。
オレンジエッグはこれまで、勇知いも(ジャガイモ)など稚内産の原料を使い、商品開発をしていた。一方、沢野とうふ店は製造工程で出るおからの有効活用を探っていた。稚内信金の仲介で、両社は昨年から開発を進め、今年5月初めに発売した。
オレンジエッグの及川穣二社長は「稚内も新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受ける中、地元企業が作った商品が住民から観光客まで幅広く愛され、まちを明るくできたら」と期待。沢野とうふ店の沢野宏樹社長は「商品を食べた人の評判は上々。活用方法が限られ捨てていたおからが、商品に生まれ変わって感慨深い」と話す。
おとうふけいきは、1パック(5切れ)600円。小分け包装したものは160円。いずれも、オレンジエッグ本店(若葉台2)とキタカラ店(中央3)で販売している。(高橋広椰)
(北海道新聞2022年6月16日掲載)