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2023.10.18

「北海道そばフェス2023」開幕! 新そばの風味と秋の訪れを楽しむ~札幌大通公園で10/29日まで 初日10/18レポート 

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

チケットを買い求める人で行列ができた北海道そばフェス2023の会場入り口
北海道そばフェス2023の会場入り口。チケットを買い求める人で行列ができていました

 新そばの風味と秋の訪れを楽しむ「北海道そばフェス2023」が10月18日(水)、札幌市中央区の大通公園8丁目で始まりました。初日は好天に恵まれ、10時半の開幕からたくさんの市民が来場、チケットやそばの売り場には長い行列ができました。会場ではそば打ちの実演もあり、ビールやそば焼酎を片手にそばをたぐる人たちの姿がみられます。29日(日)まで(23、24両日は出店者入れ替えのため休み)。

人気のそば店の前にできた来場者の行列
人気のそば店の前にも大勢並んでいます

 幌加内町や北海道新聞社、道新サービスセンターなどの主催。幌加内町や新得町などで生産されたそばを使い、道内各地のそば店9店が、もりやかけ、カレーなんばん、かもせいろなどを販売。ビールや日本酒、そば焼酎などのアルコール類を提供するブースのほか、天ぷらやいなりずし、焼き鳥などのフード類を扱う5店も出店しています。そばは1杯800円(120グラム)で、トッピングはそれぞれ別料金です。

手打ち感いっぱいの幌加内産そば
幌加内産のそば。手打ち感いっぱい

 TripEat北海道編集部のそば好きメンバーが参戦しました。私は、ソバの作付面積、生産量ともに日本一の幌加内町産「きたわせ」をメーンに使ったもりをいただきます。幌加内町そば活性化協議会のメンバーが手打ちした二八は、淡い灰色で、そばの風味が感じられます。時々太めの部分もありますが、長さがしっかりあって、手打ちらしさ満点です。

てんぷらのサツマイモは三笠産
サツマイモは三笠産
揚げたての天ぷら。左のコップは日本酒、右のコップはそば焼酎のお湯割り
揚げたての天ぷら。左のコップは日本酒、右のコップはそば焼酎のお湯割り

 もりだけではちょっとさみしいので、「てんぷら小野」で、マイタケ(400円)とホタテ(500円)、サツマイモ(400円)の天ぷらも追加。どれも注文を受けてから揚げてくれます。マイタケはからりとしていて、香りが口いっぱいに広がります。ホタテは5センチほどの貝柱が2個ついて、うまみがぎっしり。

 サツマイモは三笠市の床岡農園で生産されたもので、厚さ4~5センチの大きめにカットされています。天ぷらを揚げていた職人さんが「塩もいいけど、バターやはちみつを付けてもおいしいですよ」と言うので、バターをひとかけ。「ほくほく」というより、しっとりなめらかな食感で、バターを付けるとスイートポテトのような味わいになりました。

正直家の「皮脂鶏セイロ」
正直家の「皮脂鶏セイロ」

 編集部のメンバーは、札幌市内や八雲町などに店舗を構える「正直家」の「皮脂(ひあぶら)鶏セイロ」を選択。そばは下川町産で、少し緑がかった更科です。つゆには鶏皮の脂が溶け込み、柔らかい鶏肉がゴロゴロと入っています。「細麺でのどごしがよく、スルスル食べられた。店頭にあったサンショウが意外にぴったり合う」と話していました。

長命庵のかけそば大盛りにキノコをトッピング
長命庵のかけ、大盛りにキノコをトッピング

 「長命庵」(札幌市)は、札幌市北区篠路の自社農場で生産したダッタンそばを使っています。別のメンバーは、「かけ」の大盛り(150円)にキノコ(300円)をトッピング。そばはダッタンソバ特有の黄色味を帯びています。「あっさりだしのつゆとの相性もよく、たっぷりのキノコで秋を感じる」と満足した様子です。

一休製麺の「低糖質ダッタンそば鴨せいろ」の「全部盛り」と札幌海鮮丸の「稲荷3種」
一休製麺の「低糖質ダッタンそば鴨せいろ」の「全部盛り」と札幌海鮮丸の「稲荷3種」

 雄武町のそばを使う苫小牧市の「一休製麺」は、一番長い行列ができていました。「低糖質ダッタンそば鴨せいろ」を選んだメンバーは、鴨肉やそば、ネギがすべて増量になる「全部盛り」(500円)にしました。1センチほどの厚い鴨肉が、通常3枚のところ、全部盛りは6枚で、そばをつける隙間がないほど。「ダッタンそば特有の苦みは少し感じるが、つゆは鴨のうまみがたっぷり。食べ応え十分」と食べ進めました。

 サイドメニューに「札幌海鮮丸」の「稲荷3種」も追加。つぼ漬け刻みとしそわかめ、梅しその3種です。薄めの甘い味付けのあげで、具を混ぜ込んで俵型にしたすし飯をくるんでいます。そばのお供にぴったりです。

麺’s俱楽部ASMOの「豆乳坦々蕎麦」
麺’s俱楽部ASMOの「豆乳坦々蕎麦」

 もう1人のメンバーは「麺’s俱楽部ASMO」(札幌市)の「豆乳坦々蕎麦」をチョイスしました。黒く、太めのいなかそばで、共和町産。豆乳を使った濃厚な「特製坦々たれ」の汁に、辛みをきかせたひき肉がのっており、糸唐辛子とすりごまがたっぷりかけられています。口に入れた瞬間は、ぴりっとした辛さとまろやかな豆乳の担々麺の味わいですが、めんをかみしめると、しっかりそばの風味があります。「辛いのが好きなら、ラー油をかけてもおいしい」とすすっていました。

そば工房ふたばの「十勝海霧そば」
そば工房ふたばの「十勝海霧そば」

 音更町の「そば工房ふたば」は大樹町産の「十勝海霧そば」を使用。食べたメンバーは「風味が豊かでのどごしもいい。滋味あふれる優しい味」と話していました。

Com Diningの「和寒雪割そば」のかしわ
Com Diningの「和寒雪割そば」のかしわ
北堂の「あつもりそば」
北堂の「あつもりそば」
〈PR〉「北海道 そばフェス」初開催 この時期しか味わえない 道内各地の新そばを食べ比べ~札幌・大通公園で10/18から

 会社に戻ると、別の部署の同僚たちも「新そばフェスに行ってきた」と、写真を見せてくれました。和寒町産のそばを使った旭川市の「Com Dining」の「和寒雪割そば」の「かしわ」とのこと。富良野産のそばの札幌市の「北堂(ほくどう)」の「あつもりそば」は、冷たいそばを熱いつゆで食べるそうです。

そば打ちの実演で四隅まできれいに生地をのしている様子
四隅まできれいに生地をのします
そば打ちの実演で生地を丁寧にたたんでいる様子
生地を丁寧にたたみます

 会場では、そば打ちの実演をしていました。この日は、全麺協北海道支部のメンバーが、1キロのそば粉で、そば打ちを披露していました。そば粉に水を加える「水回し」をし、練った生地を空気を抜くようにして菊もみしてまとめた後、めんぼうでのします。厚みを均等にして、ひびの入りやすい四隅も細めの麺棒でしっかりのし、たたみます。

そば打ち実演でのしたそば生地をリズミカルに切る様子
リズミカルに切ると…
均一の太さにきれいに切りそろえられ、完成したそば
きれいなそばの完成

 打ち粉をたっぷりかけて、こま板で押さえながら大きな包丁で切っていきます。コン、コンとリズミカルな音がして、1人前ずつ取り分けます。次々と切っていき、15人前程度のそばが完成しました。

札幌海鮮丸の「王子サーモンロール」
札幌海鮮丸の「王子サーモンロール」
ちょこちっぷの「そば粉のロールケーキ」
ちょこちっぷの「そば粉のロールケーキ」

 仕事の都合で会場に行けなかった人のために、お土産を買ってきていた優しい同僚がいました。会社で写真を撮らせてもらいました。札幌海鮮丸の「王子サーモンロール」(800円)は、具に王子サーモンとクリームチーズなどを入れ、ごまがたっぷりかかっています。「ちょこちっぷ」の「そば粉のロールケーキ」(450円)は、スポンジとクリームに入っているそばの実が、いいアクセントになっており、優しい甘さだったそうです。

会場の飲食ブースでそばを味わう来場者
みんなおいしそうにそばをたぐっています

 北海道そばフェス2023は、第1期として10月22日(日)まで開催し、24、25両日は休み。25日(水)に第2期がスタート、29日(日)まで実施します。期間中、午前10時半~午後8時半(ラストオーダー午後8時)。そばは1杯800円、そば1杯とドリンク付きは1250円、そば2杯とドリンク付きは2000円で、道新プレイガイドやセイコーマートのマルチコピー機で前売り券を販売しています。会場でも購入できますが、この日は長い行列ができており、事前購入がおすすめです。

 問い合わせは事務局の道新サービスセンターの電話011・614・3944(平日午前9時半~午後5時半)へ。

そばだけじゃない 「そば前」も楽しもう 「北海道そばフェス2023」10/25から第2期スタート
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小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

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