自転車に乗る際、転倒や交通事故の際に頭を守ってくれる重要なギアとして2023年、ヘルメットの着用が義務化されました。そのヘルメットですが、怪我の防止と保温などを目的にスキーヤーにも注目されています。スポーツ店では数年前から、ヘルメットの棚が少しずつ拡張されています。毎年機能が充実し装備もさまざま、ファッション性も高まり、選ぶ楽しみがあります。スーパースポーツゼビオドーム札幌月寒店にお邪魔して、最新のヘルメットの特徴や、購入する際の選び方を聞きました。
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欧米では「9割着用」 機能さまざま、価格にも幅
同店のマネージャー佐藤文哉さんによると、ヘルメットはヨーロッパを中心にスキーヤーの9割が着用するほどのスタンダードアイテムになっていますが、日本ではまだ3割にとどまるそうです。そんなに差があるのはなぜか気になります。「10年前に起きたF1ドライバーのスキー事故が発端」と説明してくれました。名前を聞けば誰でも知っているF1ドライバーの事故だったからこそ、「『着用しなければ』と思わせたのでしょう」と佐藤さん。
日本でヘルメットが店頭に並び始めたのは、5~6年前から。子供向けのスキー教室では、ヘルメットの着用が必須という条件が浸透していて、スキー選びに来店する親子連れが購入していくそうです。
同店では、GIRO(ジロ)やUVEX(ウベックス)、OAKLEY(オークリー)などのメーカーの品を扱っています。機能や材質が異なるだけでなく、重さも350g~500gと違いがあり、価格も1万2000円~5万円と幅があります。価格は最近の円安や原油高の影響により値上がり傾向-とのこと。また、カラーにはウェア同様に流行があり、最近では、アースカラーや落ち着いた優しい色合いの〝北欧カラー〟が人気だそうです。
試着して「自分の頭に合う」ものを
そのヘルメット選びで気をつけたいことも、佐藤さんにうかがいました。
小さくて、前後に長い欧米人の頭の形と比べて、日本人の頭は、大きく、丸型で左右が張りだしているのが特徴。そのため、ヘルメット選びで大事なことは-
①アジア型を選ぶこと
②ヘルメットを被ってみて左右上下に頭を振ったりしても動かしても回らないこと
③ヘルメットを被ったときに頭の左右が圧迫されていないこと
-の3つが絶対条件。
②は、ジャストサイズを選ばないと、転倒時など、ヘルメットが脱げてしまい、頭の衝撃を吸収することができません。商品によってはあごひもに加えて、後頭部にあるダイヤルでサイズを調整できるものがあります。
③は頭の張り出し部分がヘルメットに強く当たっていると、ヘルメットを被って30分ほど経過すると頭が痛くなることがあり、危険だから-だとか。メーカーやサイズを色々試して、自分に一番合うヘルメットを見極める必要がありそうです。
メーカーそれぞれに特徴がありますが、佐藤さんのイチオシは「SALOMON(サロモン)」製。日本人の頭の形に合わせて設計されていて、価格も比較的手ごろな品から用意されているそうです。
そのサロモン製ヘルメットの特徴の1つが、耳当て部分の形状。他社と比較してほおの前方向に広がっており、「小顔」効果があるとか。他社製と比べると若干ですが、耳当てがヘルメット前方に向いています。見た目も大事です。
「ゴーグル付き」や通気性機能付きも
コンタクトをしない眼鏡必須の私が「これは良い!」と心を奪われたのが「ゴーグル付きヘルメット」。通常のヘルメットでは、ゴーグルは別途購入しなければいけませんし、その場合も、眼鏡をかけたまま使えるゴーグルは選択肢も少なく、どうしてもサイズの大きなものを選ばざるを得ません。そもそもヘルメットに合うのかどうかが心配になります。
ゴーグル付きのヘルメットを実際に被って試すと、とても塩梅が良かったのですが、佐藤さんに言わせると「ゴーグル付きヘルメットは発展途上」。なぜならゴーグルがしっかりと密着しないため中が曇りやすいのが難点だとか。これを解消すべく各メーカーが開発を進めているところだそうです。
このゴーグル付きヘルメットの中には、ゴーグルの位置を上下だけではなく、前後にも調整できるものもありました。値段は少し高めになりますが、実際に被ってみると、ゴーグル部分と顔の距離を好みの位置に調整することで、顔面にフィットさせることができます。
このほか、ヘルメット選びで気にかけたいのが通気性(ベンチレーション)機能。頭頂部に通気性を確保する空気口があるだけのものに対し、価格が少し高くなりますが、空気口を開閉できる機能がついたヘルメットもあります。
衝撃吸収機能など安全性も重視して選ぼう
転倒時などに頭を守るためのスキーヘルメット、重視したいのが安全性。今のところ日本独自の安全規格はありませんが、アメリカには「ASTM」「CPSC」、ヨーロッパにも「CE」という安全規格(基準)があり、いずれかを満たしている商品を選ぶのがおすすめです。
また、より高い安全性を求めるのであれば、転倒時の衝撃を吸収・分散させて脳を保護する機能「MIPS」を搭載したヘルメットもあります。対象の品にはこの文字が書かれた黄色いマークが貼られています。
こうしたヘルメットも、プラスチックが主な原料で経年劣化は避けられないため、3~5年が買い替えの目安だそうです。スキーブーツも同じですね。特に、一度強い衝撃を受けたヘルメットは、次に衝撃を受けたときの衝撃吸収性能が格段に落ちるため、新しいものへの買い替えが必要だといいます。
いかがでしょうか? 耳まで覆ってくれるヘルメットは、冷たい風の中でも快適に、そして安全にスキーを楽しむためのアイテムとして、今や必需品とも言えるかもしれません。店頭に並ぶさまざまなヘルメットを手に取って、実際に被ってみて、自分にぴったりのものを探してみてください。お気に入りのヘルメットを身につけ、この冬のゲレンデを楽しみましょう。
この冬、TripEatおススメのスキー場&ホテル
北海道内に数あるゲレンデの中から、TripEat北海道編集部がこの冬おすすめしたいスキー場や近隣ホテルをご紹介します。各施設からご提供いただいたリフト・ゴンドラ利用券が抽選で当たるプレゼントもご用意しました。応募要領は末尾に。振るってご応募ください。
<札幌国際スキー場>
・住所:札幌市南区定山渓 937 番地先
・電話:011-598-4511
・URL:https://www.sapporo-kokusai.jp/
・シーズンオープン予定日:2023年11月30日(木)
<おすすめポイント>札幌中心部から車で約 60 分、小樽市中心部からは約 40 分とアクセス抜群。6カ月のロングシーズンとパウダースノーが楽しめます。札幌駅からはバスが毎日運行。リフト1日券と往復バスがセットになったバスパックは6000 円とお得です。
<アイスヴィレッジ(星野リゾート トマム)>
・住所:北海道勇払郡占冠村字中トマム
・電話::0167-58-1111(代表電話)
・URL:https://www.snowtomamu.jp/
・シーズンオープン予定日:2023年12月10日(日)
<おすすめポイント>今年で25周年を迎えるアイスヴィレッジ。氷のラーメンや、氷のシアターなど新しいコンテンツも登場。アフタースキーはアイスヴィレッジの幻想的な氷の街を楽しめます。
<OMO7旭川(おも)by 星野リゾート>
・住所:北海道旭川市 6条通9丁目
・電話:050-3134-8095(OMO予約センター)
・URL:https://omo-hotels.com/asahikawa/
・シーズンオープン予定日:2023年12月下旬(OMO7旭川近隣のスキー場オープン)※無料送迎バスあり
<おすすめポイント>旭山動物園で人気のシロクマやペンギンをテーマにしたコンセプトルームや、近隣のおすすめの飲食店情報が掲載された「ご近所マップ」など、館内外で旭川を楽しめる仕掛けが満載。
<Fu’s snow area(フッズスノーエリア)>
・住所:札幌市南区藤野 473 番地 1
・電話:011-591-8111
・URL:https://www.fujino-yagai-sports.jp/winter
・シーズンオープン予定日:2023年12月1日(金)
<おすすめポイント>札幌中心部から車で約 30 分、初級者から上級者まで楽しめる。今シーズンからチケットWEB販売開始! アパホテル&リゾート<札幌>から地下鉄真駒内駅経由で無料送迎バスを毎日運行! 道内唯一でリュージュの滑走体験ができるスキー場。
TripEat北海道限定プレゼント
「TripEat北海道」では、以下の各スキー場からご提供いただいたリフト・ゴンドラ券をプレゼントします。お申し込みは下記URLから。応募フォームに従ってご入力ください。
締め切りは12月19日(火)です。振るってご応募ください。
★プレゼント応募ページURL:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfWhT43UpfHYBbrICaA_VrHaDsURLPZgd9PWeTCYVTdGFMrtQ/viewform?usp=sf_link
※賞品の発送をもって発表に代えさせていただきます。
※ご応募多数の場合は抽選で当選者を決定いたします。
※頂いた個人情報は、プレゼントの発送のほか、個人を特定しない参考資料として利用させていただきます。
★TripEat北海道限定プレゼントの応募は締め切りました。多数のご応募ありがとうございました。