弾力のある肉質の中に、香ばしさとほんのりした甘みが広がる。十勝管内幕別町の精肉店「うらがみミート」は、十勝産肉を使った「豚バラベーコン」(450円)や「ウインナーソーセージ」(460円)などが地元で評判だ。
1978年創業。同管内忠類村(現幕別町忠類)の役場職員だった浦上孝代表(75)が、自営業で生計を立てようと一念発起し、士別市の知人を訪ね、骨と肉を切り分ける豚の除骨の技術を学んだのが始まりだ。当初は無店舗の精肉屋として開業し、豚肉やラム肉、鶏肉、牛肉を扱う移動販売車で近隣市町村を巡った。89年に現店舗を構え、その場で味わえる「レストラン ケルン」を併設する。
豚肉の加工商品には、いずれも同管内清水町の「やぶ田ファーム」から仕入れた豚肉を使用する。抗生物質を使わずに肥育している。浦上さんは骨が付いた豚の枝肉を購入し、ミンチやブロック肉にしている。
「ウインナーソーセージ」は塩コショウで味つけした豚ミンチに、道産タマネギを混ぜて羊腸に詰め込む。店内工房の一室でナラの木を燃やして約1日、じか火で薫煙する。さらに20分ほど釜ゆでし、じっくりと室内干しをする。完成までに1週間ほどかかるという。
ベーコンは事前に1~3週間、塩漬けしてからじか火でいぶす。浦上さんは「余分な脂と水分を飛ばすことでうまみを凝縮できる」と説明する。
店頭には、忠類の特産品のユリ根を混ぜ込んだ「ゆり根フランク」や無添加の「ロースハム」など40種類以上の商品をそろえる。レストラン(約20席)は予約制。浦上さんは「素材の味を楽しめるよう味つけをシンプルにしている。十勝のおいしい豚肉を味わって」と勧める。(帯広報道部 安達杏奈)
▼所在地 幕別町忠類白銀町213 |
▼電話 0155・88・2211 |
▼営業時間 午前9時~午後8時 |
▼取り寄せ ネット通販の北海道スロウなお買い物(https://www.n-slow.com/shopdetail/000000000103/)またはファクス0155・88・2211で受け付ける。 |
▼定休日 不定休 |
▼交通 十勝バス「忠類」から徒歩約5分 |
(北海道新聞2023年11月24日掲載)
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