【奥尻】町とひやま漁協青年部奥尻支部は今年の夏から、観光客向け「ウニ採り体験」をスタートする。漁港内で磯舟に乗り、漁業者と同じ道具でウニを採る内容。奥尻で人気のウニを題材にした新たな体験プログラムとして、観光客の注目を集めそうだ。
近年、体験型観光「アドベンチャートラベル」が国内外で注目されていることを受けて企画した。奥尻漁港赤石地区で磯舟に乗り、港内で箱メガネで海底をのぞきながら、長い柄のたも網でウニを採る。その後、同支部の直売所「海館」で漁業者の指導の下、採ったウニをむいて試食する―との内容で最終調整を進めている。
昨年12月、檜山振興局が観光関係者を招いて奥尻島内を巡ったモニターツアーの中でウニ採り体験を試行したところ、参加者に好評だった。体験プログラムは、ウニ漁が始まる6月に開始する予定。漁業者の作業が終わる午後以降に開催する方向で、料金などについても現在検討中という。
同様の事業は宗谷管内利尻町が専用施設を設けて実施している。奥尻では漁業者が実際に漁をしている漁港内で行うことで、独自性を出したい考え。同支部の川瀬美弘部長は「島の夏の一番は何といってもウニ。漁師の苦労も体験してもらいながら、多くの人に奥尻の魅力を伝えたい」と話している。 (米林千晴)
(北海道新聞2024年1月10日掲載)
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