【北広島】ドイツ農業協会が開く加工食品の国際品質競技会「DLGコンテスト」で、ハム・ベーコン製造会社「エーデルワイスファーム」(市輪厚)のハムとベーコンの製品4点が金賞を受賞した。同社の金賞受賞は2回目。同社は「ありがたい評価。さらに自信がついた」と喜ぶ。
コンテストは2~3年おきに実施。2019年以降はコロナ禍の影響で延期になり、23年の今回は4年ぶりの実施になった。81社から457品の応募があり、同12月に結果が公表された。外観と内観、食感、風味、味の5項目で審査され、全項目5点満点を得た製品のみが金賞を受賞できる。
金賞は、長期間熟成させた燻製(くんせい)の豚肉を薄く削った「ベーコン節」、脂肪が熟成したとろけるうまみの「薪炭火仕上げロースハム」と「薪炭火仕上げベーコン」、スパイスが利いた「薪炭火仕上げスモークスペアリブ」の4点。粗びきの「ボロニアタイプソーセージ」は銀賞を獲得した。
同社によると、一般的なハムとベーコンの製法は豚肉に塩漬け液などを注入し、1~7日間寝かせてから桜のチップなどで燻煙(くんえん)。一方、同社は豚肉をマイナス2度の状態で約1カ月間、塩やスパイスなどの入った液に漬け込んで脂身まで味をしみ込ませて熟成させる。さらにナラ材のまきと炭火を使って燻煙し、ふんわりと香るように仕上げる。
前回19年のコンテストでは、ベーコン節とスペアリブ、ハムが金賞を受賞。前回の受賞後、仕入れる肉の脂身の付き具合や赤身のバランス、仕上げ時の見た目の良さにも一層気を配ってきた。
社長の野崎創さん(54)は「一つ一つの積み重ねの努力が評価された。ぜひ、お客さまには贈答品としても購入してもらいたい」と話した。 (綱島康之)
(北海道新聞2024年1月13日掲載)