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2024.01.26

〈PR〉札幌丘珠空港発!おすすめ空の旅! 就航地の見どころ紹介②釧路、奥尻

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

豪快に蒸気を吐き出し湿原力走 SL冬の湿原号@釧路空港

 釧路空港周辺のおすすめは、Cool釧路市観光大使を務めるボールペン画家、原田カーナ(本名・香苗)さんに紹介してもらいました。原田さんは元バスガイドで、釧路や周辺の見どころについて詳しく、夏に運行しているJR北海道の釧路湿原ノロッコ号の車内アナウンスも担当しています。

釧路の魅力を発信するボールペン画家の原田さん
釧路の魅力を発信するボールペン画家の原田さん

 釧路周辺の冬のおすすめは。国内最大の湿原・釧路湿原を走るJR北海道の「SL冬の湿原号」です。道内で運行している唯一のSLで、汽笛を鳴らし、豪快に蒸気を吐き出しながら走るSLはひがし北海道の冬の風物詩です。

汽笛を鳴らし、豪快に蒸気を吐き出して出発を待つSL冬の湿原号
汽笛を鳴らし、豪快に蒸気を吐き出して出発を待つSL冬の湿原号

 湿原号は1940年(昭和15年)製造の「C11 171号機」。深名線、瀬棚線、標津線で活躍後、廃車となりましたが、2000年から湿原号として復活しました。今年は1月20日(土)から、釧路-標茶間を週末を中心に、釧路を午前11時5分発、標茶を午後2時発の1日1往復、運行しています。

 客車の1、5号車は「たんちょうカー」と名付け、片側を窓に向かったカウンター席、片側を高床にしてボックス席を設置し、どちらの席からも釧路川や湿原の眺望を楽しむことができます。2号車は昔の客車の趣を再現した懐かしい雰囲気で、車内販売カウンターがあり、車標やエンブレムなどのオリジナルグッズ、「くしろ霧サイダー」や標茶町のブランド牛を使った「星空の黒牛ビーフジャーキー」といった地元特産の飲食物を取り扱っています。2、3、4号車にはダルマストーブが設置され、カウンターで販売しているスルメをあぶって食べることもできます。持ち込みもOKで、おにぎりやバームクーヘン、かまぼこのほか、コマイを持参する強者もいます。

 SLの力強さを感じられるのは、釧路発の便の釧路湿原-細岡間、釧路湿原駅を過ぎた辺りの急勾配。15/1000の傾斜で、スピードの調整が狂うと車輪が空転してしまう恐れがあるため、SLはいったん手前で速度を落とし、車輪を少しずつ回転させて登り切ります。機関士と機関助手の腕の見せ所です。

 乗車すると、全員に上りと下りでで材の違う乗車証がもらえます。釧路市や釧路町、標茶町など周辺5市町村の11施設で証明書を提示すると、コーヒーやお茶の無料提供や割引などの特典があります。往復する場合、標茶では1時間25分の待合がありますが、湿原号の乗客を対象に、町内の飲食店や温泉施設に送迎する無料バス「湯めぐり&グルメ号」が運行されています。

 原田さんは「何より湿原の雄大な風景が魅力。車窓からタンチョウやエゾシカ、オオワシなどの動物が見えると、神々しい気持ちになります」と話します。

 湿原号は乗車するのも人気ですが、走っている姿を眺めるのもまた一つの楽しみです。釧路駅を出てすぐの巴人道(どもえじんどう)跨線橋や釧路川にかかる鉄橋、湿原のあちこちにある展望台など、沿線の撮影スポットには、三脚を立てたり、長い望遠レンズを構えたりしてSLを待ち受けるカメラマンらでにぎわいます。乗ってよし、見てよし、撮ってよしの湿原号です。

幣舞橋から見る「世界三大夕日」

 春から秋にかけては、釧路市中心部の弊舞橋を中心とした釧路川リバーサイドがおすすめです。イワシの漁期になると、東北などから多くの船団が釧路入りし、港から弊舞橋のさらに上流まで、ずらりと漁船が係留され、港町ならではの活気を感じることができます。

 5月から10月には、釧路川ほとりの釧路フィッシャーマンズワーフMOOの特設テントに釧路名物の「岸壁炉ばた」が開設されます。夜の釧路川を眺めながら、カキやホッケなど地元の海産物を炭火で焼いて味わうことができます。

 弊舞橋やその上流の久寿里橋は、「世界三大夕日」に数えられる夕焼けをきれいに見ることのできるスポットです。春分の日と秋分の日の前後には、釧路川の河口の真ん中に太陽が沈みます。夕日だけではなく、水平線の下の太陽から上空の大気に太陽光が当たって光の散乱が起き、日没後、数十分にわたって複雑に色が変化する「夕焼け」が見どころです。オレンジ色が深紅、薄紫、藍色へと変化していくさまは、まさに空が「焼けて」いることが実感できます。夕焼けの美しさにちなみ、市内の飲食店やイベントでは、まちおこしに携わる市民有志が考案した「夕日ハイボール」も提供されています。

美しい夕焼けにちなんで市内で提供されている「夕日ハイボール」
美しい夕焼けにちなんで市内で提供されている「夕日ハイボール」

 夜は弊舞橋や橋のほとりにある旧日銀釧路支店の建物、弊舞橋のほとりの「ぬさまい広場」に設置された「KUSHIRO」のモニュメントなどがライトアップされます。同広場では夏、涼しい釧路の夏にちなんで、「冷」と「ビア」の語呂を合わせた「ヒアガーデン」が開かれます。

ライトアップされた「KUSHIRO」のモニュメントと弊舞橋
ライトアップされた「KUSHIRO」のモニュメントと弊舞橋

 原田さんは「リバーサイドでは、MOOでのお土産物の買い物やMOOに隣接する全天候型緑地EGGの散策、イベント、夕焼けの鑑賞、飲食などさまざまな楽しみ方ができます。港町の風情を感じながら、季節に応じて楽しみを見つけてほしい」と提案します。

「観光列車ボールペン」&「地酒ケーキ・福司」

 お土産は、原田さんがデザインした釧路の観光列車のボールペンを。横から見たSL冬の湿原号と、夏に運行する「くしろ湿原ノロッコ号」を、原田さんが精緻に描いたボールペン画がデザインされており、正面から見た列車の「顔」の部分を描いたチャームが付いています。ノロッコ号は緑インク、湿原号は黒インクです。JR北海道と原田さんのコラボ商品で、原田さんは「ボールペンにボールペンで絵を描いてしまいました」と笑います。

原田さんがデザインした観光列車のボールペン
観光列車のボールペン(左)と「地酒ケーキ・福司」(中央)、「珍味ししゃも」
観光列車のボールペン(左)と「地酒ケーキ・福司」(中央)、「珍味ししゃも」

 釧路の酒蔵・福司酒造の日本酒を使ったケーキ「地酒ケーキ・福司」もおすすめです。見た目はシンプルなカステラのようですが、焼き上がったケーキには福司の日本酒がたっぷりしみこませてあります。日本酒は、焼き上がった直後に表面に霧吹きで吹きつけ、次に中にも注入、仕上げにもう1度、霧吹きするそうです。食感はしっとり、なめらかでスフレのよう。ふわっと日本酒のこうじの香りがただよいます。

 釧路の老舗菓子店「中島菓子舗」が製造しており、清酒入りの「金」と純米酒入りの「銀」の2種類があります。原田さんは「昔からある釧路のお菓子。お酒が飲めなくてもスイーツで楽しめます」と話します。

 港町・釧路としては、水産物も欠かせません。水産加工の「おが和」の「珍味ししゃも」は、食べきりサイズの「クラフトシリーズ」の一つ。シリーズには「ししゃも」のほかに、ホタテとホッケ、サケ、ツブがあります。「ししゃも」は一般に広く流通している輸入のカラフトシシャモ(カペリン)ではなく、釧路近海で上がった本物のシシャモを使用。余計な味付けをせず、シシャモ本来のうまみを生かしています。原田さんは「本物のシシャモを常温で持ち帰ることができ、おすすめです」と言います。

冬の風で冷えた体に染み入る「神威脇温泉」@奥尻空港

 奥尻空港がある奥尻島の魅力を紹介してくれるのは、奥尻町立奥尻幼稚園の幼稚園教諭、小島有貴さんです。小島さんは札幌出身で、1人旅で訪れた奥尻島と島唯一の温泉の神威脇(かむいわき)温泉に魅せられ、2020年3月に島に移住。現在は、幼稚園教諭のかたわら、温泉ソムリエとして、温泉や島の魅力を発信しています。

温泉に魅せられ、奥尻島に移住した温泉ソムリエの小島さん
温泉に魅せられ、奥尻島に移住した温泉ソムリエの小島さん

 冬のおすすめスポットとして小島さんが挙げたのは、何といっても神威脇温泉保養所。この温泉にひかれて移住しただけあって、外せません。源泉掛け流しのナトリウム塩化物泉で、63.5度のお湯を毎分300リットル動力ポンプでくみ上げています。効能は神経痛や関節痛、冷え性、慢性婦人病など。「冬の風に当たり冷えた体には、この温泉が最適」と太鼓判を押します。

冬の風に当たった体に染み渡る神威脇温泉
冬の風に当たった体に染み渡る神威脇温泉

 同温泉はもともと、ブクブクと自噴していたものを地域の人たちが利用していたそう。1976年に本格的に採掘したところ、お湯が豊富なことが分かり、78年に町営温泉として開業しました。1階は熱めのお湯、2階は一面ガラス張りになった展望風呂で、海を望むことができます。

 実は同温泉は1993年7月の北海道南西沖地震で津波の被害を受け、一時、お湯の湧出が途絶えたことがあります。それが3カ月余り後、突然噴出。83度のお湯が毎分700~800リットルに上り、保養所の屋根より高くお湯が吹き上がったそうです。壊れていたバルブを閉じると、地盤の軟らかいところに圧が分散され、湧出量は毎分400リットルに落ち着き、温度も下がりました。そして、約10カ月後に営業を再開することができたという奇跡の再生の物語があります。

 「実は、特段温泉好きだったわけではないんです」という小島さんが同温泉にひかれたのは、泉質に加え、レトロ感あふれる建物や、海と山にはさまれた立地、当時町から委託を受けて温泉を管理していた故・佐藤洋悦さんの人柄だったそうです。小島さんは「この温泉を気に入った後に、温泉のことを勉強して、お湯の良さも改めて分かったんです」と笑います。旅行に来た翌年、再び奥尻を訪れた小島さんは、同温泉への思いをさらに募らせ、「できることがあれば、温泉のために貢献したい」と温泉ソムリエの資格を取得して、島に移り住みました。

 小島さんは町教委の協力で同温泉PRのパンフレットを作成し、SNSで情報発信するなどして、温泉の魅力をアピールしています。小島さんは「島の大切な資源として温泉を守っていきたい」と話します。

夏はSUPで「奥尻ブルー」

 夏のおすすめは、ボードに乗り、パドルをこいで水上を進む西海岸でのスタンドアップパドルボード(SUP)です。西海岸の海は、透明度25メートルの「奥尻ブルー」。カブト岩や無縁島といった奇岩を眺めながらパドルをこいで進むと、吸い込まれそうな深い青色の海の底には、ウニが転がっているのが見えます。小島さんは「あまりの鮮やかな青色で、写真を加工していると思われがちですが、まったく調整していません」と話します。

「奥尻ブルー」の上を、パドルをこいで水上を進むスタンドアップパドルボード(ゲストハウスimacoco提供)
「奥尻ブルー」の上を、パドルをこいで水上を進むスタンドアップパドルボード(ゲストハウスimacoco提供)

 神威脇地区のゲストハウス「imacoco」はSUPのツアーも催行しており、150分コースと60分の体験コースを用意しています。プロのアウトドアガイドがつき、初心者でも波の影響の少ないポイントで練習できるので、安心です。また、9月には夕方から海に出て、北海道最西端の夕日を見ることができる60分間のツアーもあり、さまざまな条件がそろわないと見られない貴重な体験ができるかもしれません。

大人の味「奥尻メルローワインケーキ」

 小島さんイチ押しのお土産は、「奥尻メルローワインケーキ」です。生地には奥尻ワイナリーのメルローワインをしみこませており、しっとりしていて、上品な大人の味。ワインの香りも立ち上ります。ワインをしみこませてあるだけに、アルコール分は3%。子どもや車の運転を控えた人は食べることができません。奥尻ワイナリーによると、同社工場やフェリーターミナル近くの土産店など基本的に島内のみの販売で、奥尻土産にはぴったりとのこと。

地元ワイナリーのワインをしみこませた「奥尻メルローワインケーキ」
地元ワイナリーのワインをしみこませた「奥尻メルローワインケーキ」

 小島さんは「奥尻ワインは、潮風を受けて育ったブドウを使っており、ミネラルが豊富で、くせのないすっきりした飲みやすいワイン。私は甘い物が好きなので、断然、このワインケーキがおすすめです」と話します。

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公式SNS投稿でプレゼントが当たるキャンペーンも

 札幌丘珠空港活用プロモーション実行委では、札幌丘珠空港の各種公式SNSアカウント上で、就航地への往復航空券や地元お土産品などが抽選で当たる「札幌丘珠空港 プレゼントキャンペーン」を実施します。応募期間は1月26日(金)~2月4日(日)。応募方法や応募規約などはこちらから。

※「札幌丘珠空港 プレゼントキャンペーン」は2月4日をもって終了いたしました。多数のご応募、ありがとうございました。

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 札幌の空の玄関口、丘珠空港。市営地下鉄東豊線栄町駅からバスで5~10分、札幌市中心部から車で20分とアクセス良好で、道内6カ所とは60分以内、道外6カ所とは110分以内で結びます。この1年で、FDA名古屋(小牧)とHAC中標津、HAC秋田、TOK新潟が新たに開設され、ますます便利になっています。丘珠とつながる各地を熟知した地元の人たちに、おすすめ観光スポットやお土産品を紹介してもらいます。

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

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