北見市端野町二区の老舗「尾谷商店」が生後1年以上の羊肉マトンを使ったジンギスカンの新商品を発売した。同社の看板商品であるラム肉のジンギスカンのたれを生かしつつ、マトン特有のうまみやくせを引き出す味付けにこだわった。
看板商品「のんたジンギスカン」のラインアップの一つに加わった「味付マトン」は800グラム3002円、500グラム1944円、320グラム1244円(いずれも税込み)。今月から3種類すべてを店頭で販売し、オンラインショップでも販売している。
同店は1913年(大正2年)創業で、75年からジンギスカンを販売している。4代目社長の尾谷奈緒子さん(50)はマトンの味わいが好きだったが、これまでは仕入れが難しかったという。ジンギスカンで有名な帯広市の「かんの精肉店」から卸業者を紹介してもらい、マトンを仕入れることができるようになった。
マトンは赤身を中心としたロースの部分で、筋を丁寧に手作業で取り除く。「筋を取るとかさが2割ほど減る」(尾谷さん)ものの、厚切りで軟らかく味わえるようになった。
19種類の素材を使った同店秘伝のたれをベースに、北見市内の果樹園「しのねアップルファーム」のリンゴ、ワイン醸造所「ボスアグリワイナリー」のワイン、佐呂間町のニンニクなど地元オホーツク産の素材も使い、フルーティーな味付けにした。尾谷さんは「昔からのマトンファンも多い。ぜひ味わってほしい」と話している。 (相川康暁)
(北海道新聞2024年1月31日掲載)