【恵庭、北広島】北海道文教大(恵庭市)の学生5人組が開発した料理が、プロ野球北海道日本ハムの球場「エスコンフィールド北海道」(北広島市)のメニューとして今春商品化されることが決まった。授業で開発し、1月30日に球場内で開かれた日本ハム社員らによる最終審査で合格した。学生たちは「こだわって開発したメニューを多くの人に食べてもらいたい」と反響を期待している。
採用されたのは韓国料理風の「ヤンニョムチキンワッフルコーン」。ソフトクリームなどで使うほんのり甘くてサクサクとした食感が特徴のワッフルコーンに、甘辛いコチュジャンソースで味付けした鶏の唐揚げとレタスを詰め、チーズソースをかけた。
実際の商品化では日本ハムのブランド鶏肉「桜姫」と、球場に隣接する農業学習施設「クボタ アグリ フロント」で生産するリーフレタスの使用を検討している。球場内のTOWER11(タワー・イレブン)のフードホールで、同球場の開幕戦となる4月2日の販売開始を目指す。
商品開発は同大の健康栄養学科の2年生約70人が「食品開発論」の授業で「日本ハムグループの食材を1種類以上使う」などの条件に沿って昨年から挑戦した。同大で昨年12月に行われた1次審査で15品から4品に絞られた。
最終審査はフードホールで行われ、日本ハム、球場を運営するファイターズスポーツ&エンターテイメント、フードホールを運営するエームサービスの計5人が審査員を務めた。学生たちは店舗で調理し、メニューのこだわりや調理工程をスライドを使って審査員に説明。味や調理のしやすさ、独自性などからヤンニョムチキンワッフルコーンの採用が決まった。
メニュー名や値段などはこれから決める。審査統括を務めたエームサービスの倉重剛・ユニットマネジャーは「ピリ辛の鶏肉と甘いワッフルが意外に合い、片手で食べられるのも良い。きっと売れ筋商品になれる」と太鼓判を押す。
5人組のリーダー加藤帆南(はんな)さん(20)は「仲間と一緒に試行錯誤し、最高のメニューができた。商品化は夢のよう」と喜んでいる。(伊藤凱)
(北海道新聞2024年2月1日掲載)