大小のかまくらをライトアップし、冬を楽しむ催し「さとらんど かまくらイルミ」が2月12日(月)、農業体験交流施設「さとらんど」(札幌市東区丘珠町)で始まりました。すっかり日の暮れた闇の中に浮かび上がる明かりが美しく、夕暮れから夜にかけてのマジックアワーも、刻々と変化する空の色とあいまって幻想的な雰囲気をかもし出しています。
大小40基 LEDでライトアップ
さとらんどの指定管理者「さとらんどfanコンソーシアム」の構成企業のひとつ、JFEテクノスが主催し、初めて開催。会場には高さ3メートルほどの大かまくら8基と高さ40~50センチの小かまくら32個がつくられ、それぞれ中にLEDライトを入れてライトアップ。樹木もイルミネーションで彩っています。LEDを内蔵し、色とりどりの明かりで輝くいすとテーブルのセットも配備されています。
点灯開始の午後4時には、まだ昼間の明るさ。12日の日没は午後5時で、日没時刻を過ぎると、空が少しずつ暗くなり、オレンジから赤、ピンク、薄紫と刻々と色が変わっていきます。
さとらんどの駐車場「P1」から、さとらんどセンターに向かう通路に大小のかまくらが並んでいます。薄暗くなってくると、かまくらの中に設置したLEDライトの明かりが浮かび上がってきます。
かまくらはもともと、水神様をまつる神事のためにつくられ、五穀豊穣(ほうじょう)を祈願したのが始まりとされています。都市と農業をつなぐテーマパークのさとらんどにはぴったり。大かまくらの中にも明かりがともっていますが、気温の上昇を受け、雪が緩んでいる可能性があるので、中に入ることはできません。
光の色が変化するいす&テーブル
センターの前にはLED内蔵のいすとテーブルのセットが置かれており、赤や紫、ピンク、オレンジ、緑、青とゆっくりと色が変わっていきます。子どもたちも興味津々です。家族4人で来ていた3歳のお兄ちゃんと1歳の弟さんに写真を撮らせてもらいました。
センターもライトアップされており、入り口には光のトンネルも出現しています。
会場ではろうそくもともされ、優しい光が雪に反射しています。
自分だけのランタン作り体験
センターではオリジナルのランタンを作るワークショップ「自分の灯かりを創り出すwith TOMORI AID」も実施しています。紙に好きな絵を描き、中に懐中電灯を入れた自分だけのランタンをつくることができます。事前予約制で、残念ながらすべて埋まっています。
製作に挑戦したきょうだいのランタンを見せてもらいました。お兄ちゃんはウサギやペンギン、アザラシなどの動物とアニメのキャラクターを、妹ちゃんはシマエナガを上手に描いていました。
さとらんどのイメージキャラクター「ぐんぐん」が登場することもあるそうです。ぐんぐんは種や実をイメージした妖精で、頭の上には芽が芽生えています。5歳だそうです。子どもたちに大人気で、登場すると駆け寄って記念撮影する姿もみられました。
会場で味わえるフードも
さとらんどが農業や食をテーマにしていることもあり、かまくらイルミのもう1つの魅力は、食です。会場の一角には炭を入れた七輪が設置されており、串に刺したマシュマロ(100円)を自分であぶって食べることができます。
チョコレートフォンデュ(500円)もありました。アルミカップに牛乳と刻んだチョコレートが入っており、七輪の上であぶってチョコレートを溶かします。具材はバナナやマシュマロ、ニンジンなど。ジャガイモと干しいもはさとらんどでとれたものです。「チョコとニンジンやジャガイモは合うの」と不思議に思うかもしれませんが、違和感なく、おいしく食べられます。
焼いたマシュマロとチョコレートをクラッカーではさんだ「スモア」をつくることのできるセット(150円)も販売しています。
スパイスのいい香りにつられてテントに近付くと、スープカレーがありました。人気店「札幌スープカレーらっきょ」がかまくらイルミのために考案したカレーヌードル(1000円)です。エビやナス、ブロッコリーなどが入った熱々のスープカレーに中華めんが入っています。冬にしては異例の温かさとはいえ、もうもうと立つ湯気を吹きながら屋外で食べるカレーヌードルは格別です。
タンドリーチキン(300円)やサツラクの牛乳を使ったホットチャイ(500円)も販売しています。平日は午後4時~7時、土日祝日は午前11時~午後7時までです。
このほか、日替わりでキッチンカーも登場します。この日は、ホットドッグやぜんざい、パニーニなどを販売する2台が出店していました。
かまくらイルミは2月18日(日)まで。イルミネーションは午後4時から7時までですが、それ以外の時間はそり滑りや馬そり、バナナボートなどの外遊びを楽しむことができます(一部有料、土日祝日のみのプログラムもあり)。