【網走】海産物の豊富な網走で、手軽に買える一味違った土産品を増やそうと、まちづくり会社「まちなか網走」は、市内の菓子店が製造するラスクのパッケージをリニューアルした。デザインは地域おこし協力隊の浦雅人さんが交流サイト(SNS)で集めたアンケートを参考に決めた。7月からの販売に向け、浦さんは「消費者の意見を反映し、網走らしさが盛り込まれたお土産になった」と期待を込める。
新パッケージで売り出すのは、市潮見の洋菓子店「ダニエル・ドゥ・ノウ」が製造販売する「流氷ラスク」。網走産の小麦粉を使ったバゲットに、流氷をイメージしたホワイトチョコレートをコーティングした菓子で、15年ほど前から店頭でのみ販売してきた。
流氷の写真と店のキャラクターが描かれたパッケージを、より土産品らしいデザインにしようと、まちなか網走がデザイン改良を洋菓子店に提案。三つのデザイン案を用意し、3月にツイッターとフェイスブックでアンケートを行った。4日間で170件の回答があり、オホーツク海に浮かぶ大きな流氷をイメージした絵柄への賛意が過半数を占めた。「はっきりした色合いが良い」「流氷らしい柄がインパクトになる」などの意見を参考に、5月上旬にデザインが決まった。
新デザインの商品は洋菓子店だけでなく、7月中には道の駅「流氷街道網走」や、オホーツク流氷館、まちなか交流プラザでも販売を始める。その後は女満別空港などにも販路を拡大する予定だ。価格は販売先によって変わり、5枚入り800円程度から8枚入り1200円程度。
まちなか網走の田中雄一社長は「地元の店や既存の商品の魅力が伝わる土産品に育てたい」と話している。(池野上遥)
(北海道新聞2022年6月29日掲載)