大粒のギョーザをかむと熱々の肉汁がジュワッとあふれ、ホルモンのうまみとタマネギの甘みが口の中に広がる―。北見市の屋台村「北見じまん村」から独立し、ロータリー広場横に3月2日オープンした居酒屋「孤狗狸(こっくり)」(市山下町1)の「元祖北見ホルモン餃子」が人気だ。北見産ホルモンとタマネギを使った同店の一押しメニューで、店主の佐藤伸乃介さん(48)は「北見の新たな名物になれば」と期待を込める。
佐藤さんは北見市出身。高校卒業後、札幌の飲食店などで働き、35歳で帰郷。市内で焼酎バーや火鍋専門店などを開いたが、振るわず閉店。20年4月、「孤狗狸」を出店した。店名は約40年前に両親が市内で営んでいた飲食店の名前と同じ。「北見の繁華街がにぎやかだった当時に戻ってほしい」との思いを込めた。
屋台村から独立する際、新しい店の名物として考案したのが「元祖北見ホルモン餃子」だ。脂が少なく味の濃い北見産の豚大腸とタマネギを、豚ひき肉と野菜の種に混ぜ込み、酒に合うよう濃いめの味付けに仕上げた。「ホルモンとタマネギは相性が良く、ギョーザは老若男女に愛される食べ物。北見にぴったりの組み合わせ」と自信を見せる。
2個450円、4個800円。佐藤さんは「いろんな店にそれぞれの『北見ホルモン餃子』を作ってもらい、店ごとの味を楽しめるようになれば」と今後の広がりに期待し、「ここでしか食べられないB級グルメに成長して、北見が盛り上がったらうれしい」と話す。
営業時間は午後3時~午後11時(午後10時ラストオーダー)、日曜・祝日は午後10時まで(午後9時ラストオーダー)。火曜、水曜定休。問い合わせ、予約は同店、電話080・4502・9449へ。(宮脇ふく子)
(北海道新聞2024年3月27日掲載)