【当別】町内のファームレストラン「ニュードライブイントウベツ」(町金沢999)がオープンから半年を迎え、地域住民や観光客に人気となっている。札幌市で飲食店を営む鹿糠拓也さん(45)が空き家と旧牛舎をレストランとバーベキューハウスに改築した店は牧歌的な雰囲気が漂い、当別産にこだわった食材も人気の秘密だ。
鹿糠さんは「札幌近郊で雄大な自然を見ながら、地場産のおいしい料理を食べられる場所をつくりたい」という夢を持っていた。3年ほど前に同町を訪れた際、畑に囲まれた空き家の古民家と旧牛舎を見つけ、リノベーションして昨秋にオープンした。
古民家は1階をファームレストラン、2階をフリースペースに改築。レストランでは、とうべつ浅野農場産のブランド豚「スマイルポーク」を使ったハンバーグや、地場産の野菜や米を使った御膳を提供している。
広々としたフリースペースには椅子と机などを整備。スペースは貸し出しており、これまでに企業の会議などに利用された。鹿糠さんは「町民に、さまざまな展示会の場などに使ってほしい」と話している。
牛舎は70人ほどが利用できるバーベーキューハウスに改築し、とうべつ浅野農場産の豚や地場産野菜などを提供。室内には牛を縛っていた太い柱を残し、牧歌的な雰囲気が漂い、大きな窓からは田園風景を楽しめる。3月23日には、ロイズタウン駅の開業2周年を記念して企画されたツアー客40人が利用した。
ほかにも堆肥場として活用されていた小屋を休憩スペースとして使用。ハンモックなどを置き、近隣住民や家族連れらの憩いの場となっている。
今夏には、敷地内に近隣農家の野菜を販売する直売所をオープンさせる予定だ。鹿糠さんは「当別産のおいしい物を食べながらゆっくりくつろいでほしい。そして当別の良さを知ってもらえれば」と話している。問い合わせはニュードライブイントウベツ、電話0133・27・9691へ。 (国乗敦子)
(北海道新聞2024年3月29日掲載)