上川管内の観光振興を手掛ける大雪カムイミンタラDMO(旭川)は、観光客に長期滞在してもらおうと、体験型観光プランを集めたカタログギフト「タイセツタイム」を発売した。「熟練の職人」と直接触れ合える52のプランを用意。購入すると、カタログで紹介している酒蔵見学やコメの収穫などを満喫できる。DMOは「上川らしい体験を楽しんで」とPRしている。
DMOには昨年度、美瑛、当麻の両町が加わり、対象地域が上川中部1市8町に拡大した。域内の体験型観光を集約した上で、選択できるようにし、観光客の長期滞在につなげる考えだ。
カタログには、杜氏(とうじ)から日本酒造りに込めた思いを聞きながら試飲も楽しめる酒蔵見学のほか、鷹栖町の農家が開拓の歴史を紹介し、実際にコメを収穫する農業体験、当麻町のスキー場でコース整備を行う圧雪車に同乗できる体験などを掲載している。
従来の体験型観光は、旭川市が中心だった反省を踏まえ、域内の全自治体を網羅することを心がけたという。
真冬の森林を林業者が案内する上川町森林組合のように、他地域では珍しい体験型観光も盛り込んだ。
カタログを担当した同DMO商品開発部アシスタントマネージャー荻野雄斗さん(29)は「食べるだけ、見るだけで終わりにならない体験を詰め込んだ」と胸を張る。
価格は1冊5500円。JR旭川駅のアクティビティセンター(観光案内所)のほか、同DMOのホームページでも取り扱っている。
問い合わせは同DMO、電話0166・73・6968へ。(小林健太郎)
(北海道新聞2024年4月3日掲載)