北見市で就労継続支援B型事業所を運営する「なつ」が、施設利用者が農福連携で収穫などに携わった大空町産の野菜を具材にしたレトルトカレーを開発した。4月中旬にも町内で試験販売する予定で、同事業所の曽根和輝社長は「深いコクがあって食べやすく、健康第一のカレーに仕上がっている」と自信をのぞかせる。
販売するのは、中辛の「ごろっと野菜のまめカレー」(200グラム、税込み660円)。大空町産のきたロッソ(赤インゲン豆)をふんだんに使用。肉類を一切使わずにタンパク質をしっかり摂取できるのが特徴だ。ジャガイモやニンジンといったその他の具材も大空町産にこだわり、同事業所の利用者は収穫のほか、パッケージの裁断やのり付けにも携わっている。
大空町出身で、実家が農業を営む曽根社長。事業所の利用者に野菜を食べることで栄養管理を見直してもらおうと考えたのが開発のきっかけで、昨年3月から女満別町農協やオホーツク財団とともに取り組んできた。また、同農協を通じて協力の打診を受けた函館の老舗洋食屋「五島軒」が趣旨に賛同し、野菜の具材に適したカレーのレシピを考案、提供した。
手始めに限定900個を販売し、反応などを見ながら継続的に製造していく予定。曽根社長は「健康な食生活の大切さを伝えるとともに、地域のブランド商品になったら」と力を込める。道の駅「メルヘンの丘めまんべつ」で扱い、個別の問い合わせにも応じる。問い合わせは同社、電話0157・33・5506へ。 (逢坂哲平)
(北海道新聞2024年3月30日掲載)
タマネギやニンジン、リンゴ、黒米の甘酒*深川産たっぷりカレー販売*地元ホテルと拓殖道短大 レトルト品開発*ふるさと納税返礼品にも採用