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2024.04.16

米粉スイーツ 札幌市内おすすめ5選~バウムやカヌレ、パウンドケーキ…グルテンフリーで優しい味わい

Tripeat編集部
Tripeat編集部

 米を細かく粉状にした米粉は、アレルギーの要因になるたんぱく質のグルテンを含まない「グルテンフリー」の食材。米粉を使ったスイーツは、小麦アレルギーのある人でも安心して食べられるのはもちろん、健康志向の人にも好まれています。札幌市内にも増えてきた米粉スイーツの店を紹介します。

「生米粉」でしっとりバウムクーヘン 
ring ring

ring ringで定番の(写真右から時計回りに)「ハードバウムプレーン」と「ソフトバウムプレーン(小)」、季節商品の「ソフトバウムアロニア」
(右から時計回りに)定番の「ハードバウムプレーン」と「ソフトバウムプレーン(小)」、季節商品の「ソフトバウムアロニア」

 「米粉のバウムクーヘン ring ring(リングリング)」は、米粉の質にこだわり抜く店。米粉の製造、販売を手掛ける商社「SYOKUSAN(ショクサン)」(札幌)が経営しています。

 北空知地方で生産され、岩見沢の自社工場で精米した「きらら397」をその日に使う分だけ、店で浸水させるのがおいしさの大きなポイントです。脱水後、製粉機にかけてできた米粉は一般的な米粉の3ー4倍の水分を含み、店舗責任者の佐々木遥香さん(28)が「私たちは『生米粉』と呼んでいます」というほど。バウムクーヘンのしっとりとした口当たりには、生米粉が欠かせません。

水分量の多い生地を薄く付けて手作業で焼くのを丁寧に繰り返して焼かれるring ringのバウムクーヘン焼成作業
バウムクーヘンの焼成。水分量の多い生地を薄く付けて手作業で焼くのを丁寧に繰り返します

 卵も多く使う生地は、水分量が多くて下に垂れやすいため、職人が手作業で丁寧に生地を塗り、焼き上げます。その日の湿度によって焼成の温度や時間を細かく調整するのも重要です。

 柔らかく仕上げた「ソフトバウム」(大1600円から、小540円から)と、香ばしくしっかりと焼いた「ハードバウム」(大1700円から、小570円から)の2タイプがあり、プレーンやリンゴ、ゴボウなど7種類の味が定番。季節商品もあり、5月末までは伊達市産のアロニアを使ったソフトバウム(1800円)が並んでいます。

こんがりとした焼き目がおいしそうなring ringの「チーズインバウム」
こんがりとした焼き目がおいしそうな「チーズインバウム」
色とりどりのかわいいパッケージが並ぶ、ring ringの店内で、商品を紹介する佐々木さん。同社製造の米粉も販売しています
色とりどりのかわいいパッケージが並ぶ店内で、商品を紹介する佐々木さん。同社製造の米粉も販売しています

 「チーズインバウム」(370円)はさらにひと手間加えた一品。道産チーズを使った濃厚なフィリングを、小さいハードバウムの中心に詰めて焼きます。ハードバウムのサックリとした歯触りとチーズの滑らかさとのバランスが絶妙です。

 佐々木さんは「バウムクーヘンを通して、米粉の良さをもっと広めたい」と話します。商業施設「ココノススキノ」(札幌市中央区南4西4)にも店舗があります。

住所札幌市中央区南4条西10丁目1005-4
電話番号011・271・2700
営業時間午前10時~午後7時、ココノススキノ店は午前10時~午後9時
定休日年末年始、ココノススキノ店は無休
※情報は記事公開当時のものです。ご利用の際はお店にご確認ください

「ふんわり」ケーキと「もっちり」カヌレ 
FIRST BITE

シフォンケーキに季節の果物をたっぷりと載せた「気まぐれクリームサンド」(右)とショートケーキ

 米粉を使ったさまざまなメニューをそろえるカフェ「FIRST BITE(ファーストバイト)」。パン店に長年勤めたオーナー高野真也さん(41)が「小麦アレルギーの人にも安心して食べてもらえる物を」と2022年に開店しました。ケーキや焼き菓子はもちろん、グラタンやピザなどランチメニューもすべてグルテンフリーです。

東川町産ななつぼしの米粉を使った「プレミアムパウンド」は抹茶あずきやベルギーショコラなど6種類
(奥から時計回りに)道産チーズを使った「北海道のバスクチーズケーキ」「生チョコバスク」、カヌレ

 深川市産の「きらら397」と東川町産の「ななつぼし」の2種類の米粉を使い分けます。ショートケーキ(496円)をはじめ10種類ほどあるケーキにはきらら397を使い、ふんわりと焼き上げます。しっとりとした食感を大事にしたいパウンドケーキ「プレミアムパウンド」(378円から)にはななつぼしを。東川町の米のおいしさにほれ込んだ高野さんがJAひがしかわに特注している米粉です。

 「米粉はスイーツ作りにとても向いている食材です」と高野さんは言います。それを最も体現しているのが、2種類の米粉を独自に配合して作るカヌレ(345円)。表面をカリッと香ばしく、中をもっちりと弾力のある仕上がりにできるのは、米粉ならではの利点だそうです。

 卵やチーズも道産を使った「北海道のバスクチーズケーキ」(475円)や「生チョコバスク」(518円)は濃厚な味わいです。

「すべてのメニューがグルテンフリー。安心して食べてほしい」と話す、FIRST BITEの高野さん
「すべてのメニューがグルテンフリー。安心して食べてほしい」と話す高野さん
ゆったりと過ごせる、FIRST BITE店内の広いカフェスペース
ゆったりと過ごせる広いカフェスペース

 ミネラル豊富でまろやかな甘みのきび砂糖が、米粉の風味を引き立てます。小麦アレルギーの人が遠方から訪れるほか、「普段はなかなか食べられないから」とケーキを2個食べていく人も多いそう。米粉の優しい味わいがなせる技です。

 店名は、新郎新婦が結婚式でケーキを互いに食べさせ合う慣習から命名。高野さんは「幸せな結婚式のひとときのように、誰もが笑顔になってもらえるスイーツを作りたい」と話します。

住所札幌市中央区北4条西24丁目1ー11 アンビシャスビル1F
電話011・600・6010
営業時間午前10時~午後7時
定休日日曜。不定休あり
※情報は記事公開当時のものです。ご利用の際はお店にご確認ください

揚げあがり軽く「歯触りザクッ」のチュロス 
チュロパンダ

6種類の味がある、チュロパンダのチュロスは米粉特有のザクッとした歯触りが特徴
6種類の味があるチュロス。米粉特有のザクッとした歯触りがたまりません

 チュロスは、ワンハンドで食べ歩きにもぴったりの細長い揚げ菓子。それを米粉で作っているのが、「チュロパンダ」です。同店を経営する遠藤勝さん(46)が道外で食べた米粉チュロスのおいしさに感動し、2023年に店を構えました。小麦粉で作る場合とどう違うのでしょう。

 遠藤さんによると、米粉は小麦粉に比べて油を吸いづらく、カラリと軽く揚がります。そのため、ザクッとした独特の歯触りが生まれるそう。一方、中は米粉ならではのモチッとした食感が保たれています。遠藤さんは「米粉だからこそ生まれた新しいチュロス。揚げたてをぜひ、子どもから年配の方まで楽しんでほしい」と胸を張ります。

 福岡県と徳島県の米粉を配合して使っていますが、「地域貢献したい」と道産米粉へ切り替える予定で準備を進めています。

チュロパンダの、かわいらしいハート型のチュロス
かわいらしいハート型のチュロス

 チュロスは長さ30センチ(450円)と15センチ(250円)の2タイプ。味は6種類で、「シュガー」が一番人気だそう。甘さ控えめで口溶けの良い徳島県産の和三盆糖を使い、生地のおいしさにスッとなじみます。香りが際立つ「八女抹茶」、ほろ苦さと甘さが程よいバランスの「チョコレート」などもあります。ハートの形の「ハートパンダチュロス」(500円)、全ての味を試せる長さ7センチのセット「ミニミニパンダチュロス」(500円)も人気です。

おすすめの「チュロスパフェ」を手にする、チュロパンダの遠藤さん
おすすめの「チュロスパフェ」を手にする遠藤さん。お好みで、チョコスプレーやチョコソースなどもかけられます
キッチンカーをイメージしたポップな外観のチュロパンダの店舗
キッチンカーをイメージしたポップな外観のチュロパンダ

 特におすすめなのが「チュロスパフェ」(650円)。「揚げたてであつあつのチュロスに、冷たいソフトクリームがぴったりです」と遠藤さん。ソフトクリームはバニラ、チョコレートなど4種類から選べます。

住所札幌市豊平区豊平6条9丁目1ー18 東光ストア豊平店1F
電話番号011・600・2727
営業時間午前11時~午後7時
定休日無休
※情報は記事公開当時のものです。ご利用の際はお店にご確認ください

「サクッ、ホロッ」後味もよいスコーン 
米粉菓子店cuddle

 「米粉菓子店cuddle(カドゥル)」は実店舗を持たず、イベントやシェアカフェなどで出店しています。調理師免許を持つ店主の内海里香さん(27)=札幌市在住=が米粉についての勉強やメニューの試作を重ね、2023年に開業しました。

定番のスコーン。(左から時計回りに)ほうじ茶チョコ、塩バニラ、抹茶ホワイト
内海さんのニックネームの一つ「sika」から、お店のロゴもかわいいシカをあしらっています

 小麦粉の摂取で肌荒れや体のだるさなどが出る友人の話も聞き、米粉の良さを実感。店名は英語で「寄り添う」という意味で、「米粉を使うことで、小麦アレルギーの人だけでなく、いろいろな人に寄り添えるお菓子にしたい」との思いを込めたからです。

 スコーン(350円から)はサクッとした歯触りで、中はホロッと。きび砂糖の優しい甘さやバターのこくが広がります。さらに、とてもしっとりとして、スッと溶けていくような後味がたまりません。

 この食感を出すために選んだのが、美唄市の農家が栽培、製粉を手掛ける「ゆめぴりか」の米粉。粒子が細かく、お菓子作りに向いているそう。栄養価の高い玄米粉を使ったスコーンは、かむほどに滋味深く、米粉とは違う風味を楽しめます。

シカのクッキーを載せて焼いた「kojikaブラウニー」。大きめサイズの「sikaブラウニー」が登場する日もあります
「桜パウンドケーキ」(左)と「桜サンドスコーン」。カフェではシカのクッキーとクリームを添えて提供

 「kojikaブラウニー」(380円)も人気。しっとりとしたブラウニーと、サックリとしたシカのクッキーとの相性が抜群です。4月末までの限定商品「桜サンドスコーン」と「桜パウンドケーキ」(いずれも380円)は、さくらあんを使い、春らしいきれいなピンク色に。カフェでは、お菓子にシカのクッキーやクリームを添え、ドリンクとのセット(1000円から)で提供します。

 グルテンフリーに加え、パウンドケーキは乳製品不使用。内海さんは「今後は卵を使わないお菓子も考案したい」と話し、寄り添える人がますます増えそうです。

出店情報インスタグラム(@cuddle_komeko
取材日の出店場所totonowell.(札幌市中央区北8条西15丁目28 KICビル3階)

生地や焼き方に工夫「食感カリッ」のたい焼き 
ユトリノハナ

ユトリノハナの一番人気の「つぶあん」(手前)と「クリーム」
一番人気の「つぶあん」(手前)と「クリーム」(具材が見えるように、皮をずらして撮影しています)

 2022年にオープンした「花とコーヒーとたい焼き ユトリノハナ」は、米粉の生地を使ったたい焼きを提供しています。元々は花店の開業に合わせ、「立ち寄ってもらいやすいよう、多くの人が親しみを感じるたい焼きも販売しよう」と考えたのがきっかけでした。たい焼きが人気になり、お店のメインになっています。

 さまざまな米粉で生地の配合を研究した結果、新潟県産の米粉に行き着きました。道産の米粉はもちもちとしてたい焼きに向かなかったそう。ただ、「日々試行錯誤して配合を変え、道産米粉への切り替えも考えています」(同店)。

焼き型に流し込まれた米粉の白い生地
焼き型に流し込まれた米粉の白い生地。少しずつおいしそうな茶色の焼き目が付いていきます
ユトリノハナの日替わりメニューで、大きなウインナーにチーズがたっぷりの「ホットドックチーズ」
日替わりメニューの「ホットドックチーズ」。大きなウインナーにチーズがたっぷり

 焼き方も工夫しています。小麦粉で作るたい焼きの場合、焼き型に生地を流し、あんやクリームなどの具材を載せ、1対に焼き合わせるのが一般的。同店では、米粉の弾力感を抑えてカリッとした食感を出すため、型に流して焼いた生地を一度裏返し、具材を載せる内側の部分もしっかりと火を通します。元に戻して具材を載せ、1対に仕上げます。

 メニューは定番9種類と日替わり2、3種類。一番人気は「つぶあん」(220円)。幕別町産の無農薬栽培の小豆を丁寧に炊いたあんは甘すぎず、米粉の生地とよく合います。「クリーム」(220円)も江別市産の卵を使った自家製で、濃厚ながらすっきりとした後味。軽食のようなたい焼きもあり、取材した日の日替わりメニューの一つは「ホットドックチーズ」(300円)でした。

住宅街の中に構えるユトリノハナの店舗外観。
住宅街の中に構えるユトリノハナ。店の前には駐車場もあります
タイの絵がかわいらしい、ユトリノハナの看板
タイの絵がかわいらしい看板

 具材を入れず、皮だけの「プレーン」(180円)は「小さな子どもにも安心して食べさせることができる」との理由で買う人が多いそう。グルテンフリーならではの意外な人気商品です。

住所札幌市清田区平岡5条2丁目2ー18
電話番号011・577・6793
営業時間午前10時~午後3時
定休日日・月曜
※情報は記事公開当時のものです。ご利用の際はお店にご確認ください
Tripeat編集部
Tripeat編集部

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