オホーツク管内の優れた加工食品や調味料を認証する「オホーツクブランド」のお墨付きを得た商品を使って弁当をつくる「地場産たくさんオホーツク弁当」(通称・オホ弁)に、新たに3品が仲間入りした。第3弾の今回は、湧別町の2事業者が同町の製塩会社「つらら」が手がける認証商品「オホーツクの塩 焼塩」を使用。食材のうまみを引き立てる名脇役が、オホーツクの食に新風を吹き込みそうだ。
オホ弁は管内産品の認知度向上や魅力発信を図る目的で、2021年度からオホーツク総合振興局が事業者と取り組みを進めてきた。これまで、計8種類の弁当がキャンペーンなどを通じて管内産品のPRに一役買ってきた。「オホーツクの塩 焼塩」は、オホーツク海につながるサロマ湖の海水をじっくり煮詰めた逸品。ポテトチップスといったお菓子などの製造に携わる業者からの引き合いが後を絶たない。
弁当を手がける1社目は、オホーツク海やサロマ湖産の新鮮な海の幸が人気のすし店「こいけ鮨し」。こだわりのにぎりずし9~10貫が味わえる「握り ゆうべつ」(2千円)とサロマ湖産のカキを使った「かき天丼」(1500円)を開発した。塩はシャリの合わせ酢、天丼のタレに使用し、海産物との相性は抜群だ。
店主の小池孝育さん(65)は「その時期の旬の魚介を提供している。どちらも自慢の一品」と自信を見せる。握りは4~11月、かき天丼は12~3月、メニューに加える予定。いずれも前日までの注文(電話01586・2・3775)が必要。
もう1社は土木建設業などの沢口産業で、北見市常呂町で養殖されているウナギを使った「オホーツクうな釜めし弁当」(1500円)。付け合わせの絹さやエンドウをゆでる際に塩を使ったといい、同社の吉田保子専務(77)は「塩によって、シャキシャキとした食感と甘みが増し、彩りもとても鮮やか」と話す。
うな釜飯は4月下旬の大型連休から、湧別町内の喫茶店「5DEER」、かみゆうべつチューリップ公園内のレストハウスで販売する予定。 (逢坂哲平)
(北海道新聞2024年4月9日掲載)