北見市の青果業、北神産業(渡部貴徳社長)が日本一のタマネギ産地の魅力を発信する調味料「玉ねぎ塩こしょう」を開発した。同社の人気商品「北見ドライオニオン」の粉末をメインに、数種類のスパイスや塩を混合。北見焼き肉をはじめ、さまざまな料理に利用でき、同社は「新たな北見の土産物になってほしい」と期待する。
タマネギやニンジンを主に扱う同社は2022年、業務用に販売していた規格外のタマネギを加工し、北見ドライオニオンを発売。スライスしたタマネギを油で揚げずに、温風を当てて乾燥させており、さくさくした食感と豊かな風味で一躍人気商品になった。
ただ、商品の特性上、袋詰めの際に粉々に砕けてしまうケースも多発。「砕けた部分も活用しよう」と新たな商品開発に着手。同社の渡部果那さん(42)は「北見周辺が日本一の産地である一方、関連商品が少なく、産地をPRできる商品を増やしたかった」と狙いを語る。
ドライオニオン販売でも協力してもらったオホーツク財団(北見市)のほか、デザイナー、フードディレクターらの支援を得て、1年間かけて試作や試食を繰り返して「玉ねぎ塩こしょう」が完成し、4月から発売した。
100グラム入りで980円(税抜き)。8割はドライオニオンの粉末で、塩やオレガノ、コショウ、コリアンダーなどを混ぜながらも、タマネギの風味を最大限に生かしている。渡部さんは「中身が偏らないようにそれぞれの粒の大きさが均等になるように工夫した」という。料理に振りかけたり、マヨネーズやケチャップなどと混ぜたりもできる。
北見市内のまちきた大通ビル・パラボやコーチャンフォー北見店、大江本家、道の駅「おんねゆ温泉」などで販売中。問い合わせは北神産業、電話0157・23・6136へ。 (相川康暁)
(北海道新聞2024年4月17日掲載)