【留萌】市内のすし店「蛇の目」(市錦町3)は、旭川市内の飲食店と共同で、留萌産ニシンの切り身をトッピングした冷凍ピザを開発した。チーズや香草、小麦などの素材は道産を使い、風味豊かな一品に仕上げた。石黒真喜子社長(52)は「留萌の魚を食べてもらうきっかけになれば」と期待する。
ピザは直径約20センチで、塩締めしたニシンの切り身を載せた。トマトソースを基調とし、道産チーズや小麦、上川管内東川町産のローズマリーを使って香り高く仕上げた。旭川市内の洋食店「レストラン エスペリオ」と共同で開発し、同店の石窯で生地を焼いている。蛇の目で4月11日に販売を始めた。個包装しており、販売価格は1個2千円。
蛇の目は2年ほど前に急速冷凍装置を導入。ピザに用いるニシンのほか、「子持ち焼き鰊(にしん)ばってら」といった商品を冷凍して販売している。鮮度を保ったまま、店の味を自宅で簡単に楽しめるようにした。
石黒社長は、若い世代を中心に「魚離れ」が進む中、気軽に口にしてもらえる取り組みを続けたいと説明。「地元の漁師さんの思いを伝え、留萌を元気にするお手伝いができれば」と力を込める。
同店は5月以降、道の駅るもいでもピザとバッテラを販売する。各地の道の駅や空港などに販路を広げるほか、市のふるさと納税の返礼品に採用してもらうことも目指している。問い合わせは同店、電話0164・42・0848へ。 (山田健裕)
(北海道新聞2024年4月24日掲載)
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