【鶴居】釧路・根室管内唯一のクラフトビール醸造所「ブラッスリー・ノット」は、季節ごとの限定商品「シーズナブルビール」を毎月発売する。2カ月に1回ペースだった昨年度から頻度を高めた。多彩な味わいや香りを主に地元の人に楽しんでもらう狙い。
毎月、タンク1個分(4千リットル)を醸造する。樽と缶で販売し、缶は6500本程度販売する計画。
4月24日発売の「SORAGIWA(ソラギワ)」は、名前の由来が水平線を指す「空際」。ホップの香りが華やかで、苦みが強めなクラフトビールの特徴を残しつつ、アルコール度数を4%まで下げた。アルコール度数の高さからクラフトビールを敬遠していた人も手に取りやすいという。
5月は雪解け水を意味する雪代の「YUKISHIRO(ユキシロ)」で、22日に発売(直売店では10日販売)。バナナの香りがし、苦みがほとんど無い柔らかい口当たりになり、見た目は白く濁るという。6月は、海霧の「JIRI(ジリ)」。ホップを通常の4倍使用し、フルーティーな香りでミックスジュースのような味わいになるという。
ビールは直売所(茂雪裡)や村の特産品販売施設「鶴居たんちょうプラザ つるぼーの家」のほか、釧路市内のコープさっぽろ(一部店舗)などで購入できる。360ミリリットル入りでソラギワとユキシロは700円。ジリの販売価格は未定。
同醸造所は、2022年9月にビールを初出荷。初出荷から1年半が経過し製造が安定してきたため、毎月のシーズナブルビール製造が可能になった。
運営会社の植竹大海社長(38)は「毎月の気温や、旬の食べ物との食べ合わせを考えて醸造している。ソラギワは苦みのある山菜と、ユキシロはモッツァレラチーズと飲んでみて」とPRしている。(高橋義英)
(北海道新聞2024年5月15日掲載)
鶴居地ビール 特産品に定着*醸造所「ブラッスリー・ノット」初出荷1年*ふるさと納税の人気商品に