【中標津】町内の自動車販売業「ＣＡＳＶＡＬ（キャスバル）」（佐藤正吉代表）は今春、車とキャンプや釣りなど目的別の道具をセットで貸し出す新たなレンタカー事業を始めた。道内外から飛行機で来る人などにアウトドアの遊びを気軽に楽しんでもらえる。佐藤代表は「中標津から始まる旅で、観光客に北海道、道東の魅力を深く知ってもらいたい」と思いを語る。
同社は2016年の設立。佐藤代表がもともとアウトドア好きで、自身が道外に釣りに行った際、道具の手配や輸送などの準備に時間がかかったことから、省力化できるサービスを考案した。
バンと軽貨物バンを１台ずつ用意。基本装備はポータブルバッテリーと冷温庫などで、バンは荷室で車中泊ができるようにベッドキットを搭載した。利用者は「キャンプ」「登山」「釣り」「氷上釣り」と、基本装備のみ「ノーマル」の５種類のパッケージから選ぶ。道具は、キャンプがテントや寝袋、コンロなど、釣りにはクーラーボックスやライフジャケットなど、登山ではクマよけスプレーやウオーキングポールなどを用意する。
事業は４月に本格始動した。これまでの利用は道外からの２件だが、夏に向けて予約が入り始めているという。同社のホームページで道東で楽しめるアクティビティ情報を発信。希望者には遊漁船や宿泊施設、見どころなども提案する。佐藤代表は「季節によって表情が変わる道東を楽しんでほしいのでリピートにつなげたい。中標津を拠点に観光客を道東に呼び込める仕組みができたら」と話す。
料金はバンで「釣り」「登山」を選んだ場合、24時間で１万8900円（ハイシーズン２万２千円）で、「キャンプ」「氷上釣り」は同２万４千円（同２万9800円）。軽貨物バンの「釣り」「登山」は24時間で5500円（同7980円）で、「キャンプ」「氷上釣り」は同１万１千円（同１万4800円）。無料通信アプリＬＩＮＥ（ライン）の同社公式アカウント（＠ｕｅｖ９０２５ｒ）で予約を受け付けている。問い合わせは同社、電話0153・77・9387へ。 （野口今日子）
(北海道新聞2024年６月６日掲載)
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