【余市】余市湾で水揚げされた甘エビのうまみと香りが楽しめる「甘えびせんべい」が、人気を集めている。春の大型連休前に限定販売したところ、3週間ほどで完売。5月22日から本格的に売り出している。一口サイズでほどよい辛さの味付けが、酒のつまみやお茶請けに最適と好評で、余市の新たな土産品として注目されそうだ。
余市観光協会で活動する町地域おこし協力隊員の籾木(もみき)勝巳さん(58)が、町内の「燻製(くんせい)屋 南保留太郎商店」の人気商品「甘えびの燻製」を使い、何か新しい商品はできないかと企画したのが始まり。食品製造の長登屋(名古屋)と協力して特製パウダーにし、愛知県内の菓子製造かとう製菓に依頼して独自のせんべいに仕上げた。
甘エビの濃厚なうまみと、食欲をそそる燻製の香りをそのまま引き出すため、半年以上も試行錯誤した自信作で、籾木さんは「一度食べたら止まらないおいしさ。余市の海の幸を感じる」と胸を張る。JR余市駅内の町観光物産センター・エルラプラザで、4月26日から300袋限定で販売。評判を受けて商品化した。
1袋110グラム入り660円。製造量を増やし、同プラザや道の駅「スペースアップル・よいち」売店、余市宇宙記念館ミュージアムショップで販売している。
余市観光協会と長登屋が協力した商品は、昨年春の町産リンゴを使った土産品「よいちリンゴケーキ」に続く第2弾。籾木さんは「余市は食材が豊富。スイーツと並び、和風の味わいも受けるはず」とPRしている。問い合わせは同協会、電話0135・22・4115へ。 (伊藤圭三)
(北海道新聞2024年6月12日掲載)