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2024.06.29

From北海道新聞

〈旬!を味わう〉比布イチゴ 絶妙な甘みと酸味*食感しっかり ジャムもおすすめ

北海道新聞記事
北海道新聞記事
比布町産イチゴをふんだんに使用した「イチゴスムージー」(比布町役場提供)
比布町産イチゴをふんだんに使用した「イチゴスムージー」(比布町役場提供)

 イチゴ栽培で100年以上もの歴史を重ねてきた上川管内比布町で、イチゴ狩りのシーズンが始まった。太陽の光をたっぷり浴びて育った露地栽培の赤い粒。香りや甘さを競いつつ、収穫を待ちわびている。

西本龍二さん
西本龍二さん

 「自然の恵みを存分に受けて育った比布のイチゴは、甘みと酸味のバランスが良い」と比布苺狩り連絡会会長で西本農園代表の西本龍二さん(41)は話す。冷凍庫で凍らせたイチゴに生クリームを付けて食べるのが、おすすめの食べ方だという。「見た目はあまり良くないがひび割れているイチゴが甘くておいしい」と教えてくれた。

 町内のイチゴ生産農家は13戸。このうちの5戸が露地栽培を行い、イチゴ狩りも楽しめる。道の主要野菜作付実態調査によると、2022年の作付面積は苫小牧市と並び道内一の5ヘクタール。

畑でイチゴの生育具合を確認する生産農家ら(西野正史撮影)
畑でイチゴの生育具合を確認する生産農家ら(西野正史撮影)

 町内で生産されている主な品種は、しっかりとした食感で甘みと酸味のバランスがとれた「けんたろう」、果肉が柔らかく程よい酸味の甘みと香りが豊かな「宝交早生」、甘酸っぱく鮮やかな赤さの「紅ほっぺ」、フレッシュな酸味の「赤い妖精」の4種。イチゴ狩りで味わえるのは比布イチゴの看板の「けんたろう」で収穫時期は6~7月。やや大きめの、20グラム前後のものが中心だ。

ラッピングされた比布町産のイチゴ(西野正史撮影)
ラッピングされた比布町産のイチゴ(西野正史撮影)

 生駒農園の生駒利明さん(63)は、比布のイチゴについて「土からの栄養をたっぷり吸収して味わい深い」と話す。「甘いイチゴはへたがひっくりかえっている」と見分け方について解説する。生駒さんおすすめの調理法は「ジャム」。イチゴに砂糖を3割程度入れて煮詰める。本来の酸味と甘みを生かすために砂糖を入れすぎないことがポイントだ。スタンダードにヨーグルトやパンにつけて食べても良いが「バニラアイスにぴったり」と生駒さん。これからの暑い季節にぴったりの食べ方だ。

 比布町商工観光課の川原奈央美さん(30)が一押しのレシピは「イチゴスムージー」=末尾にレシピ。川原さんは「味をしっかり感じられるようにイチゴを多めに使っている」と話す。色もピンクでかわいらしく、写真映えする一品だ。イチゴ本来の味をより感じたい人は多めにするなど、好みに応じてイチゴの個数を変化させるとさまざまな味が楽しめる。

 比布でのイチゴ狩りは、7月上旬ごろまで。入園料は中学生以上1500円、3歳以上小学生まで千円。(斎藤夏美)

*子どものおやつから特産に*栽培の歴史100年超

 比布町のイチゴ栽培は、1921年(大正10年)ごろに、始まったとされ、既に「2世紀目」に踏み出している。同町は「スキーとイチゴのまち」をキャッチフレーズとしており、現在では、イチゴは比布を代表する作物となっている。

 もともとは、農家が子どものおやつとして植えたことから始まったという。大正末期から昭和初期には町内や旭川市などで小売り販売され、農家の現金収入源になっていた。35年(昭和10年)ごろからは旭川への市場出荷が始まり、生産者の組合組織が発足されるなど、小売店や消費者から「比布イチゴ」として呼ばれるほど有名となった。

 栽培だけでなく、消費拡大に向けた取り組みも実施された。82年から旭川市の買物公園で比布町産のイチゴの販売・試食会などが行われ、2000年まで続いた。また1983年からは、露地栽培での観光イチゴ狩りが始まった。

 現在も各地から、家族連れなどが訪れる。比布町商工観光課の川原奈央美さんは「新鮮なイチゴを摘んで、味わいを満喫してほしい」と呼びかける。  (斎藤夏美)

♢ ♢ ♢

■イチゴスムージー
◇材料(1人分) イチゴ8個、ヨーグルト(無糖)50グラム、牛乳100cc、はちみつ大さじ1、砂糖小さじ1
◇作り方
①イチゴのへたを取り除く。イチゴは洗って水気をふき取り冷凍しておく。
②全ての材料をミキサーに入れて、かき混ぜる。

(北海道新聞2024年6月27日掲載)

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北海道新聞記事
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