【長万部】JR長万部駅前で、名物「かにめし」を製造・販売する老舗「かにめし本舗かなや」(金谷圭一郎社長)の本店前に冷凍自動販売機がお目見えした。看板商品の「かにめし」をはじめ、シューマイや五目炒飯(チャーハン)など8品を扱う。24時間運営し、閉店時間帯でも購入できることから、観光客のほか、地元住民にも人気を集めている。
取り扱っているのは、かにめし(920円)や鮭飯(さけめし)(同)、かに五目炒飯(600円)、MIXしゅうまい(1100円)のほか、ご飯に載せて食べる「飯の素」など。
全て加熱できる素材の容器を使っており、そのまま電子レンジで温めることができる。
冷凍自販機の外観は「かにめし」の包装紙と同じ図柄をデザイン。「話題になれば」と設置を決め、3月25日から販売を始めた。
一番人気は、同社の通信販売などで年間8万食以上を売り上げるかにめし。駅弁のイメージが根強く「温かいお弁当だと思った」と驚く客がいる一方、電子レンジや冷凍庫を備えたキャンピングカーを使った旅行客の中には「持ち帰るなら冷凍がいい」とまとめ買いした人もいたという。
町民には「飯の素」が人気だ。取締役総括本部長の松島徹さんは「ご飯さえあればすぐ食べられる。加工場などに勤めている人が、昼食用に購入してくれているようです」と話す。
機械の構造上、一度に入れられるのは全部で100食。このうち30食が人気のかにめしで、1~2日で完売することもある。松島さんは「電子レンジさえあれば、いつでもどこでも、出来たての味が楽しめますよ」とPRする。
大型連休中は従来の弁当製造などに注力するため、冷凍用は売り切れも予想されるという。 問い合わせは、同社本店(電)01377・2・2007へ。(水島久美)
(北海道新聞2022年4月22日掲載)