【根室】専門家２万３千人が食品・食材を審査する「第77回ジャパン・フード・セレクション」で、根室市の水産加工会社「兼由（かねよし）」のレトルト煮付けシリーズ「ほたてのバジル」が最高賞のグランプリを同社として初めて受けた。洋風の味付けややわらかい食感、手軽に食べられる包装などが評価された。
主催は日本フードアナリスト協会（東京）。2014年に始まり、同協会が認定した全国のフードアナリスト２万３千人が書類や試食などで毎月審査し結果を発表する。ほたてのバジルは２２年に発売し今回はアナリストの推薦を受け７月期の審査に出品した。
商品は魚介類が苦手な人にも食べてもらいたいと、噴火湾産ベビーホタテを洋風の味付けに仕上げた。常温保存でき、賞味期限は２年間。審査ではアンケートのほか約70人の審査員が試食し「洋風の味付けが大変良く、やわらかく食べやすい」「パスタ料理にも手軽に使える」「簡単に利用できる」と評価された。
今回のグランプリは27品目が選ばれ、道内からは唯一だった。価格は320円で市内のスーパーやオンラインなどで販売している。同社のレトルト煮付けシリーズは08年のサンマから始まり現在は27品目に拡大し累計販売数は２千万パックに及ぶ。浜屋高男社長は23日、市役所で石垣雅敏市長に受賞を報告し「普段の商品づくりが認められてうれしい」と喜びを語った。（先川ひとみ）
(北海道新聞2024年７月25日掲載)
